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会社員の夫とパート勤めの妻…将来もらえる年金額は
厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、男性会社員の平均給与は月37万0,500円*。手取りにすると28万円ほど、賞与を含む年収では546万4,200円*です。
*きまって支給する現金給与額(定期給与)。労働契約、団体協約あるいは事業所の給与規則等によってあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって支給される給与。所定外労働給与を含む。
ただし、あくまでもこれは平均値であり、ちょうど真ん中である「中央値」は29万7,100円。手取りにすると22万円ほどです。
たとえば、会社員の夫とパート勤めの妻という家族の場合、「103万円の壁」を考慮すると、月収は38万円ということになります。
こうした「よくいる夫婦」は、将来どれほどの年金をもらえるのでしょうか。
現在、日本の公的年金は、20歳以上が加入する国民年金と、会社員や公務員などが加入する厚生年金、さらに公的年金と別に保険料を納め、公的年金に上乗せして給付を行う企業年金などがあります。
老後には、すべての人が老齢基礎年金を、厚生年金に加入していた人は、さらに老齢厚生年金を受け取ることができます。
■第1号被保険者
日本に住む20歳以上60歳未満の人のうち、自営業者、学生など、第2号、第3号被保険者とならない人はすべて第1号被保険者となる。
■第2号被保険者
70歳未満の会社員、公務員や私立学校の教職員
■第3号被保険者
厚生年金の被保険者(第2号被保険者)に扶養されている(年収が130万円未満、かつ、配偶者の年収の2分の1未満)20歳以上60歳未満の配偶者
厚生労働省『令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、国民年金受給者数は3,596万人で、平均年金受給額は老齢年金で月額5万6,358 円。厚生年金保険(第1号)受給者数は3,581万人で、平均年金受給額は老齢年金で月額14万6,145 円。会社員の夫と、パート勤めの妻という「よくいる夫婦」は、月20万円ほどの年金を手にしているようです。