国土交通省の調べによると、新築分譲マンション購入者の平均年齢は43歳。念願のマイホーム、ピカピカの新築……しかしその数十年後には、悲惨な結末を迎える可能性があります。分譲マンションに待ち受ける、最悪の事態をみていきましょう。
40代会社員が購入した「新築分譲マンション」…40年後に待ち受ける「最悪のシナリオ」

新築分譲マンション購入者は、何を重視しているのか?

マイホームに関して、「持ち家か、それとも賃貸か」とか、「戸建てか、それともマンションか」など、さまざまな議論がされています。しかも絶対的な答えは永遠にでることはない、というのが、これからマイホームを検討する層からすると厄介なことかもしれません。

 

総務省『平成30年住宅・土地統計調査』によると、日本の持ち家率は61.2%。賃貸派が多いのは、沖縄県(持ち家率44.4%)、東京都(持ち家率45.0%)の2地域だけで、「持ち家vs.賃貸」については、いまのところ持ち家派に軍配が上がっている状況です。

 

国土交通省『令和2年度住宅市場動向調査』によると、マイホームを実現した人の平均像は以下の通り。多くが40歳前後にして、マイホームを実現しています。

 

■新築注文住宅

世帯平均年収 738.0万円

世帯主平均年齢 40.4歳

購入資金(住宅+土地) 4606万円(うちローン3409万円)

住宅建築資金返済期間 32.1年

土地購入資金返済期間 33.8年

 

■新築分譲住宅(一戸建て)

世帯平均年収 688万円

世帯主平均年齢 39.6歳

購入資金 3826万円(うちローン2855万円)

平均返済期間 32.7年

 

■新築分譲住宅(マンション)

世帯平均年収 798万円

世帯主平均年齢 43.5歳

購入資金 4639万円(うちローン3050万円)

平均返済期間 31.5年

 

そのうち分譲マンションを選んだ人たちは、そもそも、なぜマンションを選ぶのでしょうか。比較検討した住宅として最も多いのが「分譲マンション」79.2%。「中古マンション」が31.7%、「分譲戸建住宅」27.5%と続きます。多くの人が「マイホームはマンション」と決めて探していることがわかります。

 

また現在のマンションに決めた理由として最も多いのが「立地、環境」で69.4%。「新築だから」57.4%、「マンションだから」44.9%、「デザイン、広さ、設備等40.8%、「適切な価格」34.7%、「信頼できるメーカー」30.2%と続きます。

 

また設備に関しての決め手に限定すると、最も多いのが「間取り、部屋数」が82.4%。「部屋の広さ」50.9%、「デザイン」44.4%、「台所の設備、広さ」42.6%と続きます。

 

新築分譲マンションを選んだ人たちは、家族の形態などから間取りを一番気にして、特に女性の意向を重視して決定している……そんな姿が見えてきました。