年収1,000万円の会社員…いったい日本に何人いるのか
まず、国税庁の『令和2年分民間給与実態統計調査』によると、日本の会社員の平均給与は433万円。この数値は1990年からほぼ横ばいです。また、OECDによる製造業の給与の伸び率をみてみると、2020年、日本は32ヵ国中32位。先進7ヵ国に絞って経年でみても、バブル崩壊以降、日本は最下位の常連となっています。
こうした日本の給与体系において、年収1,000万円以上の実現は簡単なことではありません。
では、タワマンのメイン購入者層とされる年収1,000万円以上の会社員は日本にどれだけいるのでしょうか? 同じく国税庁の『令和2年分民間給与実態統計調査』をみていくと、男性ではおよそ6.2%、女性となると、およそ1.2%まで減少します。
【階級別年間給与所得者の割合(男性正社員)】
■100万円以下…0.7%
■200万円以下…2.5%
■300万円以下…9.0%
■400万円以下…19.5%
■500万円以下…20.3%
■600万円以下…15.7%
■700万円以下…11.0%
■800万円以下…7.4%
■900万円以下…4.6%
■1,000万円以下…3.1%
■1,500万円以下…5.1%
■2,000万円以下…0.7%
■2,500万円以下…0.2%
■2,500万円超…0.1%
国税庁『令和2年分民間給与実態統計調査』より算出
【階級別年間給与所得者の割合(女性正社員)】
■100万円以下…2.7%
■200万円以下…8.3%
■300万円以下…23.3%
■400万円以下…28.1%
■500万円以下…18.1%
■600万円以下…9.7%
■700万円以下…4.5%
■800万円以下…2.3%
■900万円以下…1.2%
■1,000万円以下…0.6%
■1,500万円以下…1.0%
■2,000万円以下…0.2%
■2,500万円以下…0.0%
■2,500万円超…0.0%
国税庁『令和2年分民間給与実態統計調査』より算出
本調査は、1年を通じて勤務した給与所得者が対象となっており、平均年齢は 男性46.8歳、女性46.7歳となっています。一方、タワマンの購入者は30~40代の2人世代が多く、上記調査の平均年齢よりも若いことから、実際の数はさらに少なくなるでしょう。
互いに1,000万円以上の年収を稼ぎ、消費意欲が旺盛な「パワーカップル」……全体でみると圧倒的に少数派ではありますが、日本の消費をけん引する貴重な存在だといえそうです。