(※写真はイメージです/PIXTA)

歯科のインプラント治療も随分一般的になりました。しかしいざインプラントにするべきかの決断を迫られると、今までは病気になってもどちらかと言えば治療方針も含めて“医者任せ”にしていたのが、今度ばかりはそうも行きません。自分は本当にインプラントにしたほうが良いのか、するならどのような歯科医院を選べば良いのか、このような相談が多いのは今も昔も変わりません。インプラント治療は何に気をつけて受ければ良いのか、その特殊性も含めて見ていきましょう。吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニック代表・吉田格氏が解説します。

インプラントを安定して維持するには?

■「インプラント年齢(TM)」を測りましょう

一般的には、インプラントを入れることがインプラント治療だと理解されていると思います。

 

しかし私はその後からインプラントをメンテナンスして行くことを含めたものが、本当のインプラント治療だと考えています。インプラントを安定して維持し続けるには、歯ブラシはもちろんのこと、普段の健康管理やストレス対策も重要だからです。

 

インプラントに限らず歯科治療が良い結果を維持し続けるためには、必ず患者さんの協力が必要になります。しかし様々な理由で、なかなかそうは行きません。

 

インプラント周囲炎はその対処法が歯科医師によってマチマチであることもあり、対策が後手に回りやすいことも問題です。またそもそもインプラント周囲炎という名前自体が難しいことも、知識普及の足枷になっているように思います。

 

そこで私は「インプラント年齢(TM)」という呼称で、肌年齢や骨年齢と同じように、実年齢との差でインプラントの予後予測をお伝えしています。

 

*参考:『インプラント年齢を測りましょう』(https://www.y-dc.org/wp/periodontitis-implantitis/measurement_implant_age)

 

もちろん人工物であるインプラントに、本来年齢はありません。ここで言う年齢とは「体がインプラントを維持する能力」をわかりやすく表現したものになります。

 

歯がなくなる原因はたくさんありますが、まず歯が磨けていなかったことに起因するものが圧倒的に多いと思います。したがってその原因が解決していれば、インプラントは本来の歯に近いところまで使える可能性が高くなります。

 

逆に原因が解決しないままインプラントだけ入れたらどうでしょう。インプラント年齢は上昇してしまいます。もちろん努力次第で若返る可能性もあります。お肌や骨と同じですね。

 

インプラントは正しく使えば違和感もなくたいへん有効な治療ですが、異常があっても晩期まで自覚症状がほとんどありません。決して自己判断ができるものではありませんので、しばらくメンテナンスを受けていなかった方は、早めにインプラントのメンテナンスにも詳しい歯科医院を訪れることを強くおすすめいたします。

 

 

吉田 格

吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニック 代表

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。