世界的な資源高に、歴史的な円安…物価高が止まらず、私たちの生活を直撃しています。いまのところ、値上げを実感する程度にとどまっている人が多いなか、すでに苦境に陥っている人たちも。みていきましょう。
平均年収176万円!非正社員たちの断末魔…相次ぐ値上げに「もう生きていけない」

手取り13万円以下…非正社員を襲う物価高

一方で、非正社員(1,202万9,921人)はどうなのでしょうか。平均年収は176万2,000円。男女別にみていくと、男性は227万6,000円、女性は153万2,000円です。

 

給与の分布でみてみるとボリュームゾーンは「100万~200万円」で39.0%。「1,000万円超」の高給取りは4.6%でした。

 

【非正社員の給与分布】

100万円以下:28.9%

200万円以下:39.0%

300万円以下:21.4%

400万円以下:6.6%

500万円以下:2.1%

600万円以下:0.9%

700万円以下:0.4%

800万円以下:0.3%

900万円以下:0.2%

1,000万円以下:0.1%

1,000万円超:0.2%

 

出所:国税庁『令和2年分 民間給与実態統計調査』より算出

 

もちろん、このなかにはパート・アルバイトの配偶者なども含まれているので、非正社員の全員が生活苦ということではありません。ただ配偶者控除の兼ね合いから、100万円以下はそのような働き方をしている人が多数を占めますが、それより上は、その収入で生計を立てている人が多数を占めると考えられます。つまり年収200万円以下で、昨今の物価高の直撃を受けている人が、470万人近くいるというわけです。

 

年収200万円以下というと、月換算、およ16万円。手取りにすると、わずか13万円ほど。その人のライフスタイルによりますが、家賃を払い、光熱費を払い……残ったお金で食料を買うという生活をするには、あまりに厳しい給与です。

 

このような苦しい現実から脱却するために正社員へ。国も正社員化を後押ししていて、年々、正社員は増加傾向にあるといいます。しかしいまの40代である氷河期世代のように、十分なキャリアはないけど年齢は管理職相当、という人の正社員への道は、あまりに険しいものがあります。

 

まずは早急な物価高対策が望まれています。