経営者の発言やメディアの煽りに振り回されていないか
また、経営者やメディアが発する情報にも、注意が必要です。
経営者は、明るい未来を語ります。「未来のことなどわからない」「我が社の将来もわからない」などとはいえないからです。だから、自社が明るい未来に貢献するといいます。なかには、「法螺」ともいえる大きなことをいう人もいます。
またメディアも、物事を大げさに語る傾向があります。そうでないと注目を集めることができないからです。そしてそれは、技術革新やそれに伴う明るい未来に関しても同様です。
また証券会社や金融関係メディアも、世間がそういった株に注目するほど、それが自社の利益となります。一方、「~という可能性もあるが、そのときになってみないとわからない」などという情報は、やはり受信者側からすると面白みに欠けます。
かくして、巷には明るい未来が語られることになります。
しかし投資家たるもの、それに振り回されてはいけません。そんな未来の実現可能性や、関連企業の適正な株価を、冷静に考えるべきなのです。
確実な「未来」はない…みずから予測することが重要
最新技術を用いた明るい未来が訪れる可能性はありますが、そんな会社に投資をするならば、それは絶対確実なことではない、ということを十分に考慮しておくべきではないでしょうか。
また、仮にその会社が明るい未来を実現するとしても、株価の高低には十分注意する必要があるでしょう。
投資家たるもの、経営者の発言やメディアの煽りに振り回されず、未来は自分で予測するべきなのです。
株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO
川合 一啓