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株価の動きに乗るのは、ハイリスク・ハイリターン
株式市場では定期的に、バブルが起きます。そして逆に、暴落も起きます。政府による政策の変化によって、上昇期が続くことや、下落期が続くこともあります。また、一銘柄を考えても、短期で株価が2倍、3倍、それ以上になることもありますし、逆に同じぐらいの勢いで下落していくこともあります。
このように株価の動きには、「流れ」があります。そしてその流れを形成しているのは、投資家たちの集団心理です。
将来を予想した投資家たちが、
「他の人が買って値上がりしそうだから買い」
「他の人が売って値下がりしそうだから売る」
ことによって、そんな流れが形成されるのです。
そのためその流れが続いている最中は、異常な高値が付くことや、逆に異常な安値が付くことも珍しくありません。そして投資戦略の1つとして、それに乗るという方法があります。
これはうまくいけば、大きなリターンをもたらすことがあります。異常な高値が付くこともあるのですから、買った銘柄がそのような変化をみせれば、当然リターンも過大になるのです。また異常に下げているときには、空売りによっても大きな利益を出せるでしょう。
しかし、投資家たちの集団心理によって形成されるそのような流れは、結局のところあとになって明らかになるものだともいえます。ですからその渦中にあるときは、その流れがどこに向かっているかを、見誤ってしまうこともあるはずです。
そしてそんなときは、大きな失敗になってしまいます。つまりこの方法は、ハイリスク・ハイリターンだということができるのです。
株価の動きを無視するのは手堅いものの、難しさもある
一方、そんな株価の動きなどは無視して、その会社の業績や財務状況や将来性、つまりその会社の本質的価値を見極め、それに対して株価が割安か否かを考えて売買を決めるという方法もあります。
この方法ですと、高値になっているときに買ってしまうことがありませんので、値下がりのリスクを小さくすることができます。そして安値になっているときが買うチャンスですので、それが上昇すればしっかりとリターンも得られます。つまり、手堅い方法だといえるのです。
ただしこちらの場合、その会社の本質的価値を見極めなければならず、それに失敗したら投資も失敗しやすいものです。
また、うまく割安な株価で買えても、なにかのきっかけがなければ、株価が上昇しないこともあります。そしてそのきっかけには前述の投資家心理も含まれており、つまりは時間が経って運が回ってくるのを待つ必要がある、ともいえるのです。
ですから、手堅い方法ではありますが、いくつかの難しさもある方法だといえます。