人生100年時代で注目を集める不動産投資
人生100年時代に備える方法として、ここまでの解説でだんだん理想像が見えてきたのではないでしょうか。現役世代のうちにキャッシュを生み出す資産を形成して、そこからの収入を老後資金の足しにする考え方はとても有効で、そのための具体的な方法論としては不動産投資があります。
不動産投資であれば資産を切り崩すことなく収入を得ることができるため、人生が仮に100年より長くなったとしても影響を受けにくいのは大きなメリットです。
老後を見据えた不動産投資のメリット・デメリット
不動産投資には多くのメリットがありますが、それを特に老後を見据えた資産形成という観点から論じてみたいと思います。老後に備えるための不動産投資には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
<不動産投資のメリット>
- 毎月の安定した収入源を確保できる(年齢や体力に関係なく)
- いざとなったら売却して現金を手にすることができる
- 投資件数を増やせば老後の収入をどんどん多くできる
- 貯蓄の切り崩しと違って収入に期限がない
- 節税効果があるため老後に残せる資金額が増える
<不動産投資のデメリット、リスク>
- 空室リスクがある(空室になると収入がゼロになる)
- 建物は必ず老朽化する
- 売却したくても思い通りにならない可能性がある
これらのメリットとデメリットを総合すると、リスクをしっかりと理解したうえでそれを克服できる形であれば、不動産投資のメリットを最大化できるということになります。
不動産投資を若いうちに始めるべき理由
不動産投資は若いうちに始めるべき、と言われていることをご存じでしょうか。実はこのことは不動産投資に限らず、資産運用全体に言えることです。なぜ若いうち、早いうちに始めるのがよいのでしょうか。その理由を解説します。
老後のための備えはできる限り早急に
老後の資産運用のためにマンションなどの不動産を購入している方は、購入時に融資の利用を前提にしていた方がほとんどです。なぜなら、不動産を購入できるだけの資金をすべて自分でまかなうのは難しいでしょうし、むしろ融資を利用した方が他人資本で家賃収入が得られるため、投資効率が高くなります。
このように融資を利用して老後のために家賃収入を得ようと思ったとしても、現役時の融資の審査に通りやすい時期でなければローンを組むこと自体が難しくなってしまいます。
年金生活が始まる10年前から対策を始めても目標金額まではなかなか到達しない可能性が考えられるため、自分に合った方法で老後の資産の確保や運用をできる限り早い段階で計画しましょう。
山崎 博久
リズム株式会社
アセットコンサルティング事業部長