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増えつつづけるタワマン…住んだら分かる、メリットとデメリット
新築マンション価格の上昇はとまらず、全国平均でも5,000万円を超え、バブル期の価格を上回る水準となり、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)では6,260万円と、こちらも調査を始めた1973年以降で最高値を記録しています(不動産経済研究所調べ)。
平均価格の上昇には、地価の上昇、建築費の上昇といった要因のほか、タワーマンションの増加も一因。いわゆる「億ション」は2021年に2,760戸販売され、平均価格を押し上げました。
そもそも、タワーマンションの法的定義はなく、一般的に20階以上のマンションであれば、タワーマンションと呼ぶことが多いようです。これは建築基準法20条1項一号からきているもので、一号~四号と建築物の規模に応じた区分が明文化されているもののうち、規模の大きい一号の高さが60mを超える建築物。マンションにすると20階程度に相当するのです。
タワーマンションを含む超高層建築物は、国土交通大臣の認定を受けなければならず、構造の安全性、耐火性、避難安全性について審査されます。また100mを超えるマンションでは消防庁の「緊急離着陸場等設置指導基準」により、ヘリポートの設置を規定。万が一の際、屋上から避難できるよう、指導されています。
タワーマンションは資産性が高いといわれるのは、建物の品質に厳しい審査があるからこそ、ということも理由のひとつです。
そんなタワーマンション、地域のシンボル的な存在でもあることから、「いつかはタワマンに」と憧れる人も多いようです。タワマンに住むメリットとしては、「日当たりや眺望がいい」「共用施設が充実している」「セキュリティが万全」「好立地で利便性が高い」などがあげられます。
一方、「洗濯物を外に干せない」「外に出るまで時間がかかる」「エレベーターの待ち時間が長い」「高層階はポケットWi-Fiが繋がりにくい」「大規模修繕の費用が大きい」「停電の際に何かと不便を強いられる」とさまざまなデメリットもいわれています。