ストレスや生活習慣は「無関係」、マッサージは「逆効果」…薄毛の真相【専門医が解説】

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ストレスや生活習慣は「無関係」、マッサージは「逆効果」…薄毛の真相【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

「ワカメや昆布を食べたら髪の毛が増える」……昔、そんなことをいわれていた時代もありましたが、21世紀ともなると迷信だとわかっている人がほとんどです。しかし、「いま現在も間違った情報が広く信じられていることがある」と、東京メモリアルクリニックの栁澤正之院長はいいます。今回、多くの人が信じてしまっている「髪の毛の迷信・間違った情報」についてみていきます。

血流改善をしても薄毛は治らない

マッサージで血流改善、薄毛改善と思っている人もいるかもしれませんが、実は薄毛の原因は血流不足ではありません。

 

頭皮はそもそも血流豊富な組織です。身体のなかでもっとも大切な脳の血流を確保するため、頭部の血流は二重三重に守られています。実際、頭皮の手術をするときには血流がいいため出血が多く、難渋します。

 

仮に頭皮の血流不足があるならば、同じ血管を介する脳の血流も不足してふらつきや失神が起きたり、頭皮自体にも血流不足による皮膚トラブルが起こるはずです。

 

AGAについて考えれば、「血流が少なくなれば血液で運ばれる男性ホルモン、DHTも少なくなりAGAによる薄毛は解消するのではないか」と思いますがそんなこともないでしょう。

 

かなり古い文献ですが、頭皮に分布する血管の一部を縛って血流を遮断するとAGAによる薄毛が一時的に改善したという報告もあるそうです。(時間経過とともに、新しい血管が再構築されるのでAGA・薄毛は元に戻ったそうです)

 

薄毛治療に使われるミノキシジルは「血流改善による薄毛改善効果」と思っている人も多いですが、厳密にはそうではありません。その証拠に、ミノキシジルの他にも血流改善薬は多く存在しますが、ミノキシジル以外の血流改善薬に薄毛改善効果は確認できていません。

 

ミノキシジルは毛根細胞に働きかけることで毛の成長や寿命を改善する作用があるのですが、この作用自体が血管に作用して血流を改善するというあくまで二次的な作用なのです。そのため、マッサージや薬で血流促進しても薄毛は改善しません。

 

ソースはどこ?調べる際は「慎重に」

 

現代はインターネットなどで簡単に多くの情報が得られる一方、特に髪の毛については間違った情報も多いのが現状です。

 

間違った知識をもとに間違った治療を行っても、将来の髪の毛とお金を失うだけです。髪の毛に限らず、十分に注意して正しい情報にたどり着くようにしてください。

 

 

栁澤 正之

東京メモリアルクリニック

院長

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。