日常の「当たり前」を奪う…股関節異常「14のサイン」と「5分の予防」【専門医が解説】

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日常の「当たり前」を奪う…股関節異常「14のサイン」と「5分の予防」【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

意外と感じている人が多い股関節の違和感。「屈めない」「靴下が履けない」「正座ができない」などの自覚がある場合はかなり症状が進行している証拠です。「予防のためにも、症状改善のためにも効果的なのはストレッチ」だと、世田谷人工関節・脊椎クリニックの塗山正宏院長はいいます。本記事では、たった5分間で股関節の動きがびっくりするほど滑らかになる簡単なストレッチを、塗山院長がわかりやすく解説します。

 

(3)ベッドの上ですぐにできる「内転」のストレッチ

 

1.ベッドなど、床から高さのあるところで、右側のお尻をつけて横向きの姿勢になる。右肘で上体を支える
2.左脚をベッドからおろして空中へ伸ばし、再び元の姿勢に戻す。これを15〜30秒間続け、反対側も同様に行う

 

[図表3]「内転」のストレッチ
[図表3]「内転」のストレッチ


このストレッチは、左脚を内転させています。

 

通常、日常生活で「内転ができなくて困っている」ということはほとんどありません。しかし股関節に異常がある人はお尻の外側の筋肉が硬くなっていることが多く、バランスよく筋肉をほぐすには、内転のストレッチも必要です。痛みのない範囲で行いましょう。

 

(4)うつぶせになって左右に脚をパタパタする「外旋」「内旋」のストレッチ

 

1.ベッドの上などでうつぶせになる
2.両膝をつけた状態で折り曲げ、外側と内側に脚を開閉する。これを30秒間続ける

 

[図表4]「外旋」「内旋」のストレッチ
[図表4]「外旋」「内旋」のストレッチ


これは、左右の脚を同時に外旋、内旋させるストレッチです。膝下が外側に向いたとき、股関節は内旋し、内側に向いたとき、股関節は外旋しています。一度の動きで外旋と内旋ができるのでお勧め。テレビを見ながらなど、リラックスした状態で行ってください。

 

(5)四つん這いからお尻を後ろに引く「屈曲」「外旋」のストレッチ

 

1.四つん這いの姿勢になり、両膝の幅を広めにとる。
2.お尻を後ろに引いていき、元の姿勢に戻る。これを30秒間続ける

 

[図表5]「屈曲」「外旋」のストレッチ
[図表5]「屈曲」「外旋」のストレッチ


これは左右の脚に対し、屈曲と外旋を同時に行うストレッチです。両膝の幅を広めにとることで、若干、両脚が外旋しています。

 

ポイントは、お尻をゆっくりと動かすこと。サッサッと忙しくスピーディに動かすと、効果が薄いので、じわじわと後ろに引くことが大切です。ただし、膝が悪い人は負担をかけやすいので、このストレッチは避けた方がよいでしょう。

 

こうしたストレッチを継続するコツは、毎日、同じ時間に行うことです。特に、ストレッチを行うタイミングとしてお勧めしたいのが、朝起きたときと、夜のお風呂上がり。

 

朝は股関節が固まっているので、それをほぐすためにもストレッチは最適です。また、夜のお風呂上がりは体が柔らかくなっており、気持ちもリラックスしているので、呼吸を楽にストレッチを行えるでしょう。

 

ぜひ、毎日5分間の習慣として続けてみてください。2週間経つ頃には、「脚の動きがスムーズになった」と実感があるはずです。

 

※筋力訓練を行う際の注意点
無理な運動はケガの原因になります。痛みや違和感がある場合はすぐに中止しましょう。

 

 

塗山 正宏

世田谷人工関節・脊椎クリニック

院長

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。