約半数が年収300万円以下…貯蓄するのも贅沢
国税庁が毎年発表する『民間給与実態統計調査』によると、会社員の平均給与は433万円。コロナ禍で企業業績が悪化したこともあり、2年連続の前年割れとなりました。
バブル期までは「給与は毎年あがる」が常識でしたが、いまや過去の話。現在の給与水準は、ちょうど1990年当時と同じくらいです。
また給与分布をみてみると、「300万円未満」が44.9%。この日本には給与が300万円に満たない人たちが、半数近くもいます。
【給与階級別分布】
100万円以下:8.4%(49.9)
200万円以下:13.8%(52.4)
300万円以下:15.5%(46.4)
400万円以下:17.4%(42.5)
500万円以下:14.6%(43.2)
600万円以下:10.2%(45.0)
700万円以下:6.5%(46.6)
800万円以下:4.4%(48.1)
900万円以下:2.8%(49.1)
1,000万円以下:1.8%(49.8)
1,500万円以下:3.3%(51.6)
2,000万円以下:0.7%(54.2)
2,500万円以下:0.2%(57.3)
2,500万円超:0.3%(56.8)
出所:国税庁『令和2年民間給与実態統計調査』より
※(かっこ)内は平均年齢
給与は増えず、しかも給与は300万円以下……このような状況で、貯蓄を進めるのも難しいでしょう。しかし高齢化の進展で社会の負担は重くなるばかりで、国はわたしたちに自助努力を求めています。早め早めの資産形成が老後の安心につながると。
しかし「預けるお金さえない」というのが日本人の現実。資産形成を進めることさえ、贅沢な行為だという人が多いのです。