NHKの2022年度版「収支予算と事業計画の説明資料」によると、受信料の訪問要員を縮小し、「訪問によらない営業へ業務モデルを転換する」とされています。受信料でたびたび世間をにぎわすNHKですが、そこで働く職員たちの給与事情はどのようなものなのでしょうか。みていきましょう。
受信料で何かとお騒がせの「NHK」…職員の「驚愕の給与事情」 (※写真はイメージです/PIXTA)

収支予算と事業計画からみる「NHKの給与事情」

色々と騒がれているNHKですが、「災害のときはまずはNHKを観る」という人も多いですし、朝ドラや大河ドラマなど、話題にのぼる良質なコンテンツも好評。誰も不満をもたないカタチで解決すれば……と、傍観している人が大半でしょうか。

 

ただもうひとつ、NHKに関しては職員の給与についても物議を醸したことがありました。2011年、国会で行われた「NHK職員の平均報酬は1,041万円」という答弁がクローズアップされ、「受信料をとりながら、そんなに高給取りなのか!」と多くの人が驚いたわけです。

 

NNKのホームページ内「よくある質問集」に「職員の年収はどれくらいか」に対して、下記のように答えています。

 

大卒モデル年収では、30歳で530万円、35歳で661万円(2020年度)です。 管理職については年俸制となっており、2020年度の基本年俸は、全国職員の場合、913.6万円(D1(課長クラス))、1,173万円(D5(部長クラス))、1,428万円(D8(局長クラス))などとなっています。

 

出所:NHKホームページ

 

実際は基本賃金のほか、時間外手当や休日手当、緊急呼出日当などの基準外賃金、家族手当や単身赴任手当などの諸手当などもあるので、人によって手取りはさまざまです。

 

さらにNHK『収支予算と事業計画の説明資料』(2022年度(令和4年度))をみると、以下の通り公表されています。

 

給与予算(2022年度):1,134億4,000万円

要員数:10,343人

平均年齢:41.3歳、平均勤続年数:17.6年、性別構成:男性78.9%、女性21.1%

 

つまり、単純計算(1,134億4,000万円÷10,343人)、平均給与は1,096万7,804円。10年前の国会答弁のときよりも上昇しています。

 

さらに資料をみていくと、2022年度の給与はピークの1998年度予算に対して362億円、対比24%減となっています。この減少、要員数が16,920人から10,343人に減ったことが一番の要因。削減された人員は技術の進歩などでカバーできているのならいいけれど……と少々心配になります。

 

1,000万円を超える平均給与。公共放送とはいえ、日本の放送界のトップなわけですから、この給与額も当然といえば当然なのかもしれません。ただ「それなら受信料を……」という批判も聞こえてきそうです。