会社員の副業として人気の高いアパート投資。物件価格の高さから、会社員といっても高給取りのような限られた人たちの投資手法というイメージがありますが、一方でフルローンでアパート投資が始められるという謳い文句もよく耳にします。果たして、会社員が頭金ゼロ、フルローンを活用してアパート投資を行えるのでしょうか。みていきましょう。
会社員のアパート投資…よくある謳い文句「頭金ゼロで始められます」の現実味

1億円のアパートをフルローンで購入したら

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フルローンであろうとなかろうと、気をつけたいのは「返済比率」。家賃収入に対してローン返済額が占める割合で「(毎月のローン返済額÷満室時の月間家賃収入)×100」で計算されます。理想の返済比率は40~50%と言われています。

 

仮に以下の条件でアパート投資を始めたとします。

 

物件価格:1億円

自己資金:0円

返済期間:20年

ローン返済の金利タイプ:全期間固定

当初金利:2.3%

 

ローン返済総額は1億2,485万1,279円。月々の返済額は52万0,214円となります。返済比率50%とすると、満室稼働した場合の家賃収入は104万0,428円となります。これでどれほどの利益(残額)になるかというと、経費とローン返済を差し引き、30万円強。さらに空室想定を東京都の平均空室率である15%とすると、残額は15万円程度となります。もちろん想定以上の空室が発生すると、家賃収入を頼りにした返済計画は破綻することになります。

 

また会社員の場合、年収負担率も考えておきたいところ。一般的に年収負担率は20~25%が適正と言われています。上記の条件であれば、年収2,000万円以上、というのがひとつの目安。かなりの高給取りであることが前提条件となります。

 

これらのシミュレーションからも、フルローンを活用したアパート投資は、そもそもスタートさせること自体、かなりハードルの高いことだということが分かるでしょう。

 

会社員がフルローンを活用し、頭金ゼロでアパート投資を始められるか……。よく耳にする問いかけですが、実際はかなりハードルであり、金融機関にとってもプラスの要素が絶対条件であることが分かったでしょう。そのようななか、もしプラスの要素がないにも関わらず、フルローンOKとされたなら、それは要注意とみるべきだと言えます。