子どものころ「教室に何人いたか」覚えていますか? 世代によって、1学級45名とか、40名とかさまざまです。高齢者になってくると、50名というのも普通のことだったようです。しかしこの基準、世界からすると驚きの対象なのだとか。みていきましょう。
日本人よ、なぜこんなに狭いところに…欧米も驚く「日本の教室環境」 (※写真はイメージです/PIXTA)

一人の教師は、何人の子どもを見なければいけないのか?

教室の定員は、国土の違いなど、国によって事情は異なりますし、少子化進む日本で定員いっぱいの教室があるのは、一部の都市部などに限られているでしょう。

 

ただ定員数が多いということは、教員一人当たりの児童、生徒数が多いということ。UNESCOによると、教員一人当たりの子どもの数は、小学校で主要国33ヵ国中28位、中学校では22位でした。

 

【主要国「教師一人当たりの児童数(小学校)」】

1位「ルクセンブルク」8.3人

2位「ノルウェー」8.5人

3位「ギリシャ」9.3人

4位「スイス」9.9人

5位「オーストリア」10.0人

6位「アイスランド」10.1人

7位「ポーランド」10.1人

8位「デンマーク」10.7人

9位「ハンガリー」10.7人

10位「ベルギー」11.2人

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28位「日本」15.6人

 

出所:UNESCO(2018年)

 

【主要国「教師一人当たりの生徒数(中学校)」】

1位「スロベニア」5.9人*

2位「リトアニア」7.4人

3位「ラトビア」7.4人

4位「オーストリア」7.7人

5位「ギリシャ」7.8人

6位「ノルウェー」7.9人

7位「スイス」8.4人

8位「ポーランド」8.6人

9位「エストニア」8.6人

10位「ベルギー」8.6人

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22位「日本」12.2人

 

出所:UNESCO(2017年)

*2016年データ

 

教師一人当たりの子どもの数が多いということは、それだけきめ細かな指導は行えないこと。また教師の負担が大きいことにも繋がります。「教師の働ぎすぎ」が問題視されているいま、その解決のためにも「教室環境の改善」が求められています。