37.5℃以上が「発熱」?…意外と知らない「熱」のギモン【総合診療医が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

新型コロナウイルス感染症の流行によって、街中でも検温する機会が増え、みなさんもかつてないほどに「熱」について意識するようになったのではないでしょうか。実は、最も身近な症状である「熱」ですが、意外と正確な知識は知られていません。ここではいったい熱とは何なのか、そして熱に関するいくつかの疑問について総合診療医が解説します。

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そもそも「熱」とは何ですか?

人間の体温は、いくつかのメカニズムが絡み合い、常に一定の温度の範囲内になるように調節されています。その調整している司令塔が、脳にある視床下部になります。非常に簡単に説明すると、皮膚や血管にある温度のセンサーが反応して外気の暑さや寒さを感じると、その情報を視床下部に伝え、寒いときには筋肉に震えて体を温めるように、暑いときには汗腺や血管などに働きかけて体を冷やすように命令を出しています。

 

ここにウイルスや細菌など体にとって異物が侵入してくると、この視床下部が反応して体温を上げるように調節しようとします。これは体の免疫を強くし、異物と戦うためのよい環境を整えるための反応と考えられているのですが、この反応こそ私たちが「熱(Fever)」と呼んでいる現象になります。

正常な体温ってどのくらいなの?

みなさん、人間の正常な体温は何度というイメージをお持ちでしょうか。37℃以上ならば異常でしょうか。それとも38℃以上でしょうか。実はあまり深く考えたことはなかったかもしれませんね。

 

参考となるのが感染症法という法律の中の定義で、ここでは37.5℃以上を「発熱」、38.0℃以上を「高熱」としています。

 

しかし、残念ながらこれには医学的な根拠はありません。なぜなら、体温の正常値は非常に個人差が大きいからです。これまで熱の個人差を説明するために、年齢や性別、人種、罹っている病気、妊娠しているかどうか、などさまざまな要因が指摘されてきましたが、そのどれも個人差のほんのわずかな部分しか説明してくれません。それどころか、実は体温は1日の中でさえも大きく異なっており、一般に早朝で最も低くなり、夕方に最も高くなります。

 

そのため、自分が本当に発熱しているかどうかを知るためには、普段の健康な状態のときの体温をある程度正確に把握しておく必要があります(この体温のことを平熱といいます)。例えば、37℃台前半ぐらいの体温を認めたときが最も判断に迷いますが、平熱が高めであればこの体温は正常、平熱が低めの人にとっては異常、と判断することができます。もし自分の平熱がわからないという方は、予め自分の体調が良い日に定期的に体温を複数回測ってみて、把握しておくとよいでしょう。

 

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国際医療福祉大学成田病院 総合診療科

筑波大学卒業後、筑波大学水戸地域医療教育センター・水戸協同病院にて総合診療の研鑚を積んだ。2020年より国際医療福祉大学の医学部の附属病院として開院した国際医療福祉大学成田病院で総合診療医として臨床と教育を行っている。

著者紹介

連載現役医師が解説!様々な「カラダの不調」への対処法

本記事は、最先端の「自分磨き」を提供するウェルネスメディア『KARADAs』から転載したものです。

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