朝起きられない「起立性調節障害」患者に、医師が提言「ラーメンはスープまで飲むとよい」

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朝起きられない「起立性調節障害」患者に、医師が提言「ラーメンはスープまで飲むとよい」
(※写真はイメージです/PIXTA)

朝起きられない、めまいがする…といった症状の頻発する学生は、もしかしたら「起立性調節障害」かもしれません。思春期によく見られますが、成人してからも改善されないケースもあります。れっきとした体の病気ですが、あまり理解されていないことで苦しんでいる患者も多いようです。高座渋谷つばさクリニックの武井智昭氏が解説していきます。

「薬物療法」使用される薬は…

薬物治療としては、血圧低下や頻脈に対して循環状態を改善させる「昇圧剤」が投与される場合があります。

 

また、抑うつ傾向があれば抗うつ薬、睡眠確保が困難であれば睡眠導入薬、めまい等に対しては漢方薬など、症状にあわせた様々な対応が実施されますが、必要最低限の処方で、中長期的には改善していくことが多いです。

 

軽症であれば半年程度での改善が見込まれますが、不登校が持続する中等症・重症の例では数年単位の長い治療期間を要する場合もあります。

成人しても「起立性調節障害」が続く理由

思春期が終わる18歳(高校3年生)のころには症状が軽減する傾向にありますが、重症度が高い場合、成人となっても自律神経のバランスを崩しやすい体質が残るため、症状が持続したり、あるいはストレスにより再発したりすることも十分にありえます。

 

成人となると、生活リズムの乱れや不規則勤務、飲酒などが契機となるため、症状が悪化するレベル(キャパシティ)を把握した上で、自己管理が重要となっていきます。

 

この疾患を理解していない方からは、「怠けている、さぼっている、性格がおかしい、精神疾患だ」と勘違いされることも多いです。そうした偏見から精神的に負担がかかることで、症状が悪化した例の診療もおこなってきました。

 

この疾患は、本人の意思が関わるものではありません。「疾患の特性を周囲の人へ話す機会を設ける」「環境を調整する」といった協力が、症状改善には重要であると、再度強調しておきます。

 

 

武井 智昭

高座渋谷つばさクリニック

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載・再編集したものです。

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