(※写真はイメージです/PIXTA)

現代人にとって、身近な病気のひとつとなっている「うつ病」……生涯での罹患率は15%程度ともいわれています。また、放置すると症状が重くなり、治りにくくなるため、早期治療・早期発見が重要だと、東京はなクリニックの興梠真紀院長はいいます。早期治療・早期発見のために、うつ病が疑われる症状や具体的な治療法をみていきましょう。

うつ病は「治る病気」…具体的な治療法

実際にうつ病になったときはどうしたらいいでしょうか。うつ病は、放置すると症状がより重くなったり、治りにくくなったりして、社会生活に大きな支障が出ることがあります。

 

今は治療の選択肢も多く、うつ病は「治る病気」になっているので、早めに治療を受けることが大切です。

 

うつ病治療は大きく「休養」「薬物治療」「心理療法(カウンセリング)」の3つに分けられます。

 

治療法その1…休養

まず十分な休養をとって心と体を休ませましょう。今の生活のなかでやらなくてもいいもの、減らせる負担がないか振り返ってください。

 

治療法その2…薬物治療

うつ病の治療には休養とあわせて薬による治療も重要です。うつ病に用いる治療薬には多くの種類があり、選択肢も豊富です。

 

日本で承認されている抗うつ薬は依存性もなく安全に設計されていますので、病院で薬が出たときは処方箋通りに飲みましょう。

 

治療法その3…心理療法(カウンセリング)

十分な休養と薬物治療を組み合わせることで症状のかなりの部分が回復します。カウンセリングは、回復を維持して再発を予防するために行うので、通常は症状が改善してから取り組みます。

 

カウンセリングでは心理的なスキルや対処法を学んでレジリエンス(回復力)を身につけていきます。うつ病に対する代表的な心理療法には「認知行動療法」があり、その効果は多くの研究で実証されています。

 

まとめ

うつ病は誰でもかかる可能性のある病気ですが、精神疾患のなかでも研究が進んでおり、治療法や回復した後の再発予防法までが確立されています。

 

うつ病になると脳の働きに障害が出て、精神活動に影響を与えますが、けがや風邪で病院を受診するように、うつ病のサインに心当たりがある方は、1人で悩まず専門医に相談してみましょう。

 

 

興梠 真紀

東京はなクリニック 院長

心療内科医

 

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