ペットボトルの蓋が開けられない…働き盛りの40代に多い「手のこわばり」の正体【専門医が解説】

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ペットボトルの蓋が開けられない…働き盛りの40代に多い「手のこわばり」の正体【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

朝、手がこわばって上手く力が入らない、心当たりはないが手が腫れている……これらは「関節リウマチ」の初期症状かもしれません。リウマチと聞くと高齢者に多いイメージですが、実のところ「発症のピークは働き盛りの40代」だと、秋元ファミリークリニック院長の秋元智博氏はいいます。若い人から高齢者まで、幅広い年齢で発症する可能性のある関節リウマチについて、見落としやすい初期症状や早期発見のポイントをみていきましょう。

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見落としやすい「関節リウマチ」の症状

リウマチ科の医師として日々外来の診療をしていると、私は関節リウマチではないだろうかというお悩みの方が毎日のように外来にいらっしゃいます。

 

そのなかで、私がこれはリウマチらしいなと思うのは、朝の手のこわばりと腫れです。

 

関節リウマチという病気はからだのなかの異常な免疫の働きによって、手指や腕、足の関節が炎症を起こして腫れて動かしづらくなったり、関節が変形して噛み合わせが緩んだりしてうまく曲げ伸ばしができなくなってしまう病気です。

 

関節のはたらきがうまく働かなくなると、関節を曲げ伸ばしできにくくなります。それがこわばりとして感じられます。特に関節の硬い朝に感じやすいのが特徴です。

 

典型的には手指の関節が冒されやすく、手でものを握って力を加えにくくなります。具体的には握力が必要とされる濡れたタオルを強く握ってねじり絞るような動作や、ペットボトルの蓋をつまんでねじり開けるような動作が難しくなっていきます。

 

さらに肘や肩の関節が冒されると手を上にあげることが難しくなるので、歯ブラシやヘアブラシを使うことが難しくなります。膝やくるぶしの関節が冒されると歩くことに支障が出るようになり、痛みもありますが関節が安定しないため階段の上り降りが難しくなったり、長い距離を歩けなくなったりします。

 

こうした関節の症状がひとつだけでなく、いくつもの関節に、左右両方にみられると、ますますリウマチらしいということになります。使いすぎなどで物理的に生じた関節の不調は通常、使いすぎた特定の関節に偏っておきますが、リウマチは原因が体の免疫という全身に影響がある病気ですから、よく使う方だけでなく全身の関節にいくつもの不調が生じることが特徴的です。

 

以上をまとめると、このような症状があればリウマチの可能性大です。

 

  1. 関節、特に手指の関節が腫れてうごかしづらくなる
  2. それは通常いくつもの関節にまたがり、左右対称性におきる
  3. 手のこわばりやうごかしづらさという症状が初期には感じられやすい

「手のこわばり」や「関節の腫れ」を自覚したら要注意

関節リウマチは痛い、と感じる方も多いと思います。確かに痛いのですが、関節の破壊がそれほど進んでいないときは手のこわばりや指の腫れなどを先に訴える方が多いように思います。

 

曲がらない関節をむりに動かすと痛むようなイメージで、最初は手指の腫れや動かしづらさの方が目立つ時期があり、この時期にしっかりと診断することが大切です。

 

関節リウマチは関節が壊されると元に戻らず、最終的には外科的に関節にメスを入れる必要が出てくるため、これを予防することが大事な治療のゴールのひとつとなります。

 

関節の破壊や変形は発症してから約2年程度の間に急速に進むことが知られているため、レントゲンで異常がみつかってから治療を開始するのではなく、その前に治療をすることが大切です。手のこわばりや関節の腫れを自覚したらお早めにリウマチ専門医にご相談ください。

 

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