(※写真はイメージです/PIXTA)

現代人にとって、身近な病気のひとつとなっている「うつ病」……生涯での罹患率は15%程度ともいわれています。また、放置すると症状が重くなり、治りにくくなるため、早期治療・早期発見が重要だと、東京はなクリニックの興梠真紀院長はいいます。早期治療・早期発見のために、うつ病が疑われる症状や具体的な治療法をみていきましょう。

うつ病になったとき「身体症状」に現れるサイン

うつ病は体の不調も同時に現れます。こちらをきっかけに気づく人が多いです。

 

「身体」の影響が出たとき…身体の機能が低下する

・寝付けない、目が早く覚める

・お腹がすかない

・頭痛や背中、肩のしつこい痛みが辛い

・何もないときに涙が出る

・だるくて疲れやすい

・喉につまりがある

・大きく息を吸い込めない

どのようなときにうつ病になる?

多くの場合、上記のようなサインが出る前にストレスのかかる出来事を経験しています。よくあるものを挙げてみます。

 

うつ病になるときに経験しているストレスの例

・睡眠時間を削ってまで仕事をし続けた

・育児や介護、家事などをほぼひとりでやっていた

・自分に合わないことをやり続けた

・長く抑圧し続けたトラウマがある

・結婚、引っ越しなど大きな環境変化があった

・仕事のなかで昇進や抜擢があり、役割が重くなった

 

上記以外にも、日常の些細なことが複数重なり合ってストレスになることもあります。

どこまでが「自然な感情」で、どこからが「うつ病」?

うつ病の代表的な精神症状はこれまでみてきたように「憂うつな気分」と「やる気がしない」です。

 

憂うつになる、やる気がしないといった感情の波はおそらく誰でも経験するのではないでしょうか。人間関係のつまずきや、仕事での失敗、大切な人やペットとの別れなどが原因で、辛い気持ちになって元気が出ないのはむしろ、自然な感情の動きです。

 

では、どこまでが自然な感情でどこからが病気なのでしょうか。辛いけれど医療機関に行くほどのことなのか迷っている方は、どのくらい続いているか、その期間を確かめてください。

 

実は、うつ病も軽度~中等度までの症状では、健康な方の落ち込みとあまり違いはありません。うつ病と判断するには、症状がどのくらい続いているかを確かめる必要があります。

 

気分転換をしたり、お喋りをしたり、時間が経過したりすることで次第に癒されていくときは心配ありません。ゆっくり休むことを意識しながら日常生活を送ってください。

 

一方、うつ病の場合には原因となっていた事柄がなくなっても気分の落ち込みが続き、仕事や学校などの日常生活に戻れなくなることがあります。

 

「憂うつな気分」と「やる気がしない」という2つの症状のうち、どちらかひとつでも、
「ほとんど一日中」×「ほとんど毎日」×「2週間以上」続いている場合はうつ病の可能性があるので、早めに医療機関に相談をしましょう。

 

うつ病になるとそもそも「やる気がでない」ので相談することのハードルが普段以上に高くなっています。ご家族やパートナーの方が、本人の普段と異なる様子に気づいて、専門医に相談を勧めることで、病気が進むことを防ぐことができます。

 

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