ペットボトルの蓋が開けられない…働き盛りの40代に多い「手のこわばり」の正体【専門医が解説】

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ペットボトルの蓋が開けられない…働き盛りの40代に多い「手のこわばり」の正体【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

朝、手がこわばって上手く力が入らない、心当たりはないが手が腫れている……これらは「関節リウマチ」の初期症状かもしれません。リウマチと聞くと高齢者に多いイメージですが、実のところ「発症のピークは働き盛りの40代」だと、秋元ファミリークリニック院長の秋元智博氏はいいます。若い人から高齢者まで、幅広い年齢で発症する可能性のある関節リウマチについて、見落としやすい初期症状や早期発見のポイントをみていきましょう。

関節リウマチの「発症ピーク」は40代

大昔、関節の痛くなる病気が全部リウマチのひと言で片付けられていた時代があったせいか、高齢者がなりやすいさまざまな関節の障害と関節リウマチとがいまだに混同されているようですが、実はそんなことはありません。

 

関節リウマチの発症ピークは40代にあるとされており、典型的には働き盛りの世代に多い病気です。小さなお子さんに起きる若年性特発性関節炎リウマトイド因子陽性多関節炎型なども含めれば小児からお年寄りまで幅広い年齢層でみられる疾患です。

 

また、喫煙者は要注意です。関接リウマチの患者さんは喫煙で関節の破壊が進みやすいことが知られていますが、喫煙者に関節リウマチを発症する率が非喫煙者と比べて高かったという研究から発症のリスクになっていると考えられています。

 

肺に入ったタバコの煙が肺の免疫細胞の働きに悪影響を与えるとの研究結果も得られており、関節リウマチを心配している方は、禁煙を強くおすすめいたします。

若い人と「ちょっと異なる」高齢者の関節リウマチ

最近は高齢者の人口が増え、社会の高齢化が大きな問題となっています。そのなかで関節リウマチの患者さんも高齢化が問題となってきています。

 

ひとつは治療期間が長くなって色々な副作用が生じる患者さん自身の高齢化の問題、もうひとつは高齢になってからはじめて関節リウマチになる高齢発症関節リウマチの問題です。

 

歳をとってからはじめて関節リウマチになる場合、もともと変形性関節症などの関節リウマチ以外の関節の不具合が生じている人に起きることも多く、診断が遅れがちです。

 

既に述べたような典型的な手指の症状が生じた場合は言うまでもなく、今までにはなかったのに関節が腫れてきた、あるいは調子の悪い関節の数がどんどん増えるなどあれば関節リウマチを疑うべきでしょう。

 

そして、これは長くリウマチを治療している高齢者の方に共通していえることですが、加齢により腎臓や肝臓の機能が衰えたり、免疫力が低下したりするため、これらに負担のかかる、強力で効果が優れた薬による治療が難しくなるという問題が生じてきます。

 

また、高齢の方はB型肝炎や結核に過去に感染したことのある方が多く、胸部CTを撮ると肺に合併症のあるケースも少なくありません。そのため、特に免疫を抑えるような治療を行う場合には、結核や肝炎、肺合併症の急な悪化を予防するために、十分な予防的措置をとる必要があります。

関節リウマチの治療でもっとも大切なこと

関節リウマチはときに診断が難しく、治療に際しては内科的に身体の状態を注意深く観察し、薬の副作用をコントロールしていく必要があることから、経験豊富なリウマチ専門医が診療することが望まれます。

 

日本リウマチ学会では専門医指導医の名簿を都道府県などで検索するシステムを提供しております。お近くの専門医をお知りになりたい方は「リウマチ専門医・指導医検索」をご利用されるとよいでしょう。皆様のよりよい治療の助けとなれば幸いです。

 

 

秋元 智博

秋元ファミリークリニック 院長

リウマチ専門医、認定内科医

 

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