(※写真はイメージです/PIXTA)

ゴルフの練習をしても、スコアがいまひとつ伸び悩んでいる、どうすればもっと上手くなるのか……実は、ゴルフの上達に欠かせないのは股関節の柔軟性だと、世田谷人工関節・脊椎クリニック院長の塗山正宏氏はいいます。ゴルフでボールの飛距離を伸ばすには、どのように股関節を使えばよいのでしょうか。整形外科医が解剖学的な見地からわかりやすく解説します。

飛距離をぐんぐん伸ばす!おすすめのストレッチ

それでは、股関節を柔軟にするにはどうしたらよいのでしょうか。ここでは、簡単におこなえるストレッチを3つご紹介します。

 

股関節の外旋、内旋の動きのほか、ぜひ実践していただきたいのが、ハムストリングス(太もも裏)のストレッチです。なぜゴルフの上達にハムストリングスが必要かというと、ハムストリングスは、股関節の屈曲の動きに深く関わっているからです。

 

ゴルフでは、アドレスで前傾姿勢をとるときに、股関節を屈曲します。このとき、きちんと屈曲せず脚が伸びたままだと、下半身を上手に使えないので背中だけでパワーを生むことになり、ぎっくり腰などのトラブルになります。

 

また、前述で紹介した股関節の6つの動きはそれぞれ相互に関連しながら、機能を保っているので、「股関節をきちんと屈曲できない」ということは、「股関節を外旋したり、内旋したりすることもできない」となってしまいます。

 

そのため、ここでは「外旋」「内旋」に加えて、「屈曲」の可動域を広げるストレッチをおこないます。以下の動きを毎日それぞれ1分、合計3分でもいいので、継続してみましょう。

 

1.外旋の可動域を広げるストレッチ

骨盤を立てて座り、両膝を曲げて足裏同士を合わせる。両手で足先をつかみ、足を体に引き寄せる。

 

[図表3]ストレッチ1.外旋の可動域を広げる
[図表3]ストレッチ1.外旋の可動域を広げる

 

2.内旋の可動域を広げるストレッチ

正座の姿勢からお尻を床に落とす。両脚同時におこなうのが難しければ、片脚は立膝のままでもよい。

 

[図表4]ストレッチ2.内旋の可動域を広げる
[図表4]ストレッチ2.内旋の可動域を広げる

 

3.屈曲の可動域を広げるストレッチ

立ったまま前屈し、膝を曲げて両手で両足首をつかむ。じわじわと膝を伸ばし、ハムストリングスがストレッチされているのを感じる。

 

[図表5]ストレッチ3.屈曲の可動域を広げる
[図表5]ストレッチ3.屈曲の可動域を広げる

 

理想は、朝晩におこなうことですが、難しければ夜、お風呂上がりにおこなうなど、1日1回でも大丈夫です。早ければ1〜2週間もすると、「関節が柔らかくなった」「靴下や靴を履いたりするのが楽になった」と実感できるでしょう。

 

股関節が柔軟になると、ゴルフの飛距離が伸びるだけでなく、日常生活での歩行や階段の昇降も楽になりますし、怪我の予防にもつながります。ぜひ、毎日のルーティンとして、股関節のストレッチをおこなってみましょう。


 

◆ストレッチをおこなう際の注意点

無理なストレッチはケガの原因になります。痛みや違和感がある場合はすぐに中止しましょう。

 

 

塗山 正宏

世田谷人工関節・脊椎クリニック

院長

 

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