結局、「家が買えるかどうか」が幸せの分岐点
国土交通省『令和2年度住宅市場動向調査』によると、新築注文住宅購入者の世帯年収は平均738.0万円(世帯主年齢40.4歳)、新築一戸建て分譲住宅では平均688万円(世帯主年齢39.6歳)、新築分譲マンションは798万円(世帯主年齢43.5歳)。
それに対して、賃貸一戸建て住宅の世帯年収は平均584万円(世帯主年齢50.8歳)、賃貸マンションは478万円(世帯主年齢38.4歳)。持ち家派と賃貸派の間には、大きな収入差が生じています。
また厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』によると、会社員の平均年収は487万3,000円。30代後半の平均年収は493万5,000円、40代前半は530万6,200円。賃貸派の平均世帯年収に近い年収です。それに比べて持ち家派の収入は大きく上回っていることが分かります。平均年収では、いまの日本ではマイホームの実現は困難だといえるでしょう。
【年齢別「会社員の平均年収」】
20~24歳 313万9500円
25~29歳 389万5400円
30~34歳 441万4200円
35~39歳 493万5000円
40~44歳 530万6200円
45~49歳 560万6600円
50~54歳 590万4400円
55~59歳 584万2600円
60~64歳 430万1700円
65~69歳 357万7000円
出所:厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』より算出
こだわりがあって賃貸を選んでいる人ももちろんいるでしょう。しかし「家を買えるだけの収入がある」→「マイホームを実現できる」→「満足度の高い生活を送ることができる」というのが、生活を満足させるためのひとつの流れだとすると、「家が買えない」という時点で幸せから遠のいてしまう、というのが日本の現状です。