将来の年金不安やコロナ禍における先行きの不透明感など、会社員として働いている人にとってもお金の不安は尽きません。そこで、不動産投資による資産形成を検討している人のため、一般的な会社員の年収として、例えば500万円クラスの人が高確率で成功できる不動産投資の方法とその根拠について、資産コンサルタントの山崎博久氏が解説します。
年収500万円の会社員でも…不動産投資で「成功できる」といえるワケ

投資対象は中古ワンルームマンションが狙い目

会社員の人がこれから不動産投資に参入しようとしても、3つの壁があまりにも高いと感じてしまう人もいるかもしれません。しかしこれは逆に考えると、この3つの壁さえ克服することができれば、不動産投資で成功する可能性は大いにあるとも言えます。

 

年収500万円クラスの人がこれから不動産投資に参入するのにあたって、狙い目は中古ワンルームマンションです。それなぜなのか、理由は5つあります。

 

新築に比べて割安なため手を出しやすい

年収500万円だと手が届かない物件が多くなっているのは、あくまでも新築の話です。中古物件であれば新築よりも割安であり、年収条件が同じであっても手が届く物件がぐっと多くなります。

 

割安だから、融資審査も通りやすい

先ほど述べた3つの壁のうち2つ目である融資審査についても、物件価格が安くなることで解決できる可能性が高まります。中古であれば身の丈に合った手の届きやすい物件が多くなるため、当然ながら融資の審査にも通りやすくなります。

 

中古物件には立地条件がいいものも多い

立地条件は不動産の価値に多大な影響をおよぼします。しかし、だからといって立地条件の良い土地にはすでに建物が建っており、これから建てるとなると空いている土地のなかでしか立地条件の良いところを選べません。つまり、時間が経つほど立地条件の良い土地は少なくなっていきます。

 

これを逆に考えると、築年数が古くても立地条件の良い物件は数多くあることになります。建物は時間とともに古くなりますが、立地条件は時間が経っても失われることのない価値です。中古物件のなかには、こうした価値を持っている物件が少なからずあります。

 

古くても、リノベーションによって再生できる

立地条件が良いものの建物が古くなってしまったことによって集客力が弱くなっているのであれば、その「古い」という問題さえ解決すれば集客力の高い物件にすることができるはずです。

 

そこで活用したいのが、リノベーションです。新築ワンルームマンションの多くは画一的な間取り、内装ですが、リノベーションによって個性豊かな物件に再生すれば、立地条件が良く内装も差別化されたマンション物件を生み出すことができます。

 

すでに物件が持つ実力が明らかになっている

価格が割高であるのに実力が未知数というのは、新築物件が持つデメリットのひとつです。その点、中古物件は価格が割安であるうえに、その物件にどんな人が入居しているのか、どんな管理体制になっているのかが実績として明らかになっています。

 

未知数の物件に多額の投資をするよりも、実績に裏付けられた収支のシミュレーションに基づいて割安な投資ができるのも、中古ワンルームマンション投資が「サラリーマン投資家」向きであるといえる大きな理由です。

会社員だからこそ、投資に成功しやすい側面も

さて、年収500万円クラスの会社員が不動産投資で成功できるのか? というのが、当記事のテーマです。すでに結論はみえていると思いますが、運用する物件の方向性を間違えなければ十分成功できる可能性があり、会社員の人はむしろ成功しやすい立場にあるともいえます。

 

なぜなら、会社員には「安定的な収入」と「勤続年数」という審査を有利にする武器があるからです。さらにお勤めの会社が一部上場企業であったり、業績が好調な企業であれば、お勤め先の「看板」も審査を有利にしてくれます。

 

それともう1点、会社員と不動産投資の関係で触れておくべき話があります。

 

それは、スルガ銀行の不正融資事件です。シェアハウスやアパートの経営を希望する人に融資をしやすくするために融資書類を改ざんしたり、審査部門に圧力をかけていたことが発覚した問題で、この影響によって当のスルガ銀行だけでなく、業界全体で融資審査が厳格化される流れが起きました。

 

そのため特にアパート向け融資は審査が厳しくなり、年収500万円クラスで融資を利用するのは事実上不可能といわれています。

 

しかし、それはあくまでもシェアハウスやアパートでの話です。価格が割安であり貸し倒れのリスクが低い中古ワンルームマンション向けの融資はあまり影響を受けておらず、依然として年収500万円クラスの会社員が参入できる現実味も健在です。

 

会社員投資家になろうとする人に立ちはだかる3つの壁をいかに克服するか、その視点に立つと再生して集客力を高めることができる好立地の中古ワンルームマンションが極めて有望かつ具体的な選択肢なのです。

 

 

山崎 博久

リズム株式会社

アセットコンサルティング事業部長

 

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