不動産投資において最大の不安要素は「空室リスク」です。とくに金融機関でローンを組んで資金を調達している場合、家賃収入が返済資源となるため空室で家賃が入らないと自己資金を持ち出して返済することになります。この空室リスクを回避するために大切な、2つの基本事項をみていきます。
不動産投資の天敵「空室リスク」…回避するために大切な2つのこと

「リフォーム」と「リノベーション」なにが違うのか

建物や設備といったハード面を改善して、入居者や入居希望者がより住みたくなるような住宅にすることも有効な空室対策になります。そのために行うのが、リフォームやリノベーションです。

 

リフォームとは「経年劣化した内装や設備を新築時にできるだけ近づけるように復元する小規模修繕工事」のことで、具体的には汚れた壁紙や床材の張り替え、古くなった設備の交換などです。退去後の「原状回復工事」も、リフォームのひとつになります。

 

他方、リノベーションは「住宅に新しい価値を付加するための工事」です。ターゲットとする入居者のライフスタイルを考慮し、部屋を構造から考え直して必要なもの以外はすべて取り払い、住宅に新たな価値を与えます。間取りの変更や共用部分の改造のような、大規模工事になることもあります。

 

住宅ストックが積み上がって借り手優位となっている賃貸市場では、競合物件への対抗手段が賃料の値下げになりがちです。賃料を下げることにより入居者が見つかって空室が解消しても、物件から得られるキャッシュフローは悪化するため、厳しい賃貸経営を強いられることになります。

 

こういった値下げ圧力に対抗するためには、リノベーションによって新たな価値を付け加えて家賃を維持する、もしくは賃料を値上げできるような大規模なリノベーションを行う、といったことが必要になるでしょう。

リノベーションが得意な会社を見つけよう

リノベーションに強い不動産会社は、自分たちで見つけた中古物件に最適なリノベーションを行い、付加価値を高めた物件を販売しています。

 

また将来リノベーションすることを前提に、リノベーションに適した優良な物件を入居者のいる所謂オーナーチェンジの形で販売し、オーナーが賃貸経営を始めた後、適切なタイミングで最良のリノベーションを実施することもあります。

 

不動産価格が高止まりしている今、高額な新築物件に投資するよりも、価格の安い中古物件を見つけてリノベーションを行い投資するほうが、有利だといえそうです。リノベーションのノウハウを持つ経験豊かな不動産会社を見つけて、万全の体制で賃貸経営に臨んで下さい。

 

 

山崎 博久

リズム株式会社

アセットコンサルティング事業部長

 

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