不動産投資は、年収の高い人や預貯金に余裕のある人だけのものだと考えている人も少なくありません。しかし、実際には年齢や年収に関係なく、多くの人が不動産投資を始めています。本記事では、実際に不動産投資にかかる初期費用や投資シミュレーションをとおして、20代会社員が投資に向いている理由をみていきます。
20代会社員で不動産投資はありか?【シミュレーションで検証】

不動産投資は何歳から始めるのがベスト?

不動産投資は長期的な視野で取り組む投資です。そのため何歳から始めるのが有利なのかといった議論は以前からあります。十分な自己資金を用意してから始める方が安全ですが、それを待っていてはなかなか始められないジレンマがあるため、適正な開始年齢をイメージしておくことは重要です。

 

年齢が若い方が有利な傾向

一般的に、不動産投資は若いうちに始めるほうが有利であるといわれています。そこには、以下のような理由があります。

 

●若い時に始めるとローン完済も早まり、人生を豊かにできる時間が長くなる

●若い方のほうが返済期間を長く確保できるため返済困難になる可能性が低い

●万が一失敗してもやり直しがきく

●現役世代のうちに完済を目指すと結局、若いうちに始める必要がある

 

4つ目については、将来に向けて重要なポイントです。不動産投資向けローンは最長35年であるものが大半なので、35年返済のローンを65歳の定年退職までに完済しようと思うなら逆算して30歳で始める必要があります。

 

30歳の時点で将来や老後のことを考えるのはイメージしにくいかもしれませんが、現役世代のうちに完済して充実した老後を迎えるには、やはり30歳までに不動産投資に取り組むのが有利ということになります。

 

20代で不動産投資を始めた例

年収が約400万円、企業に勤める20代のサラリーマンの方でシミュレーションをしてみましょう。仕事は安定しているが将来はどうなるかわからないと考えて、ミドルリスク・ミドルリターンの不動産投資を始めます。貯金200万円のうち、頭金と諸費用で161万円を使い1,810万円の中古マンションを購入したとします。

 

購入不動産の概要

駅から徒歩約6分の都市部の中古マンション

間取りは29平米の1ルーム

入居者はDINKs夫婦やSOHO希望の独身者を推定

賃貸時の家賃設定は9万4,000円

30年ローン/金利は1.85%

 

返済期間が30年間、金利が1.85%ですと、月々の返済額は61,929円になります。毎月32,071円のキャッシュフローで、固定資産税や管理費などの支払いと修繕積立費としてプールしていきます。

 

20代で不動産投資を始めた場合、返済が終わるころにはまだ50代半ばの現役世代です。子どもがいて教育費がかかる時期だとしても、月に9万円の副収入を得られることで、ライフプランにかなりの余裕が持てることが分かります。

誰でもできるからこそ…まずは徹底的な情報収集から

上記の事例は、決して珍しいケースではありません。年収や頭金が低くても、堅実に不動産投資を始める方法はあります。ただし、不動産会社の営業担当者に勧められるがままに、無理な資金計画で購入することは健全な不動産投資にはつながりません。自分の身の丈にあっていて納得のいく不動産賃貸が行える物件でなくては、空室対策ができずに行き詰まってしまう可能性があります。

 

物件を見分ける力は実際に内覧をするなかで培われていきますが、不動産会社への第一歩をなかなか踏み出せない方もいるでしょう。そういった場合、まずはネットや書籍などで情報を収集して、必要に応じて対面やオンラインなど各種セミナーに参加するのもよいでしょう。

 

対面型セミナーは、同じように感じている人と知り合える機会でもあります。不動産投資は他の投資と違って、仲間と意見交換がしやすい投資でもあるのです。

 

日本を含む世界各国はこれからインフレに向かうと見られており、現金よりも現物資産への投資がますます活発になっていくことが考えられます。高齢化、人口減少により老後のライフスタイルに不透明さを感じることの多い世の中です。

 

若い世代の方たちこそ、早い時期から不動産投資を始めることで、じっくりと老後の資産形成の準備ができます。不動産投資に興味がある方はまず、お金をかけずにできる情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

山崎 博久

リズム株式会社

アセットコンサルティング事業部長

 

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