成功例:地道な工夫で営業実績をあげ、異業種に転職
現職で成果をあげて転職を成功させた方の事例を1つご紹介します。4年間金融機関に勤め、他業種に転職したAさんの例です。
Aさんが担当していたのは、金融商品の個人向け営業。担当エリアは交通の便が良いとは言えない田舎。その中でAさんは、「ここまでは行かないよね?」とほかの人が思うような場所まで電車や車を乗り継いで営業をかけに行くなど、どこに潜在顧客がいるのか、どこで売り上げを上げられるのかなどを自分なりに調べ、足を運び、商談をして、成果につなげていました。
「業界の未来が見えない」というのが転職希望理由だったAさん。営業が嫌なわけではない一方、これといって希望する職種もない、望むのは、自己裁量の大きな会社で、かつ、年収が現職からあまり下がらない会社、とのことでした。
そこで、将来性のある異業種で働く上では、まずは現場とマーケットと商品を知るため、いちばんの強みである営業スキルを生かして営業として転職しましょう、と、法人営業で希望の条件に合う企業を紹介。内定先企業から高い評価を得て転職が決まりました。
その企業は、入社後ジョブローテーションの機会もあるので、営業以外の仕事に興味が出てくれば、移るチャンスもあります。
このように、経験を積み、成果を出したり、スキルを身につけたりして、自分の武器を持った上で転職やキャリアチェンジをめざすほうが、より成功する可能性が高まります。
今いる環境が自分に合わないまま仕事を続けることはつらいことではありますが、より良いキャリアを積んでいくには、どこかで頑張らなければなりません。
今いる環境でもう少し頑張れるなら、少しでも他の人がやっていないことに取り組んでみたり、成果をあげるために自分にできることを工夫してみたりして、何かしらの成果をあげたうえで転職を考えていただきたいと思います。
もちろん、今すぐにでも状況を変えたい人は、別の環境に行ってそこで成果をあげることも選択肢になりうるでしょう。ただその場合、「今より大きな会社に行きたい」「今より年収を上げたい」といった要望はなかなか叶いづらいことは理解して挑戦していただきたいと思います。
東海林 浩樹
株式会社キャリア・エックス
CEO/コンサルタント