(※写真はイメージです/PIXTA)

小林メディカルクリニック東京の院長である小林暁子先生が自律神経と腸内環境をキーワードとして、免疫力を高く保つ方法を解説します。

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免疫力の低下とは

新型コロナウイルスの世界的流行によって改めて免疫力の重要性を世界中の人々が感じ、その免疫力を強靭にしたいと願ったと思います。

 

新型コロナウイルスは免疫細胞を暴走させるスイッチをオンにして、免疫システムが肺などの細胞をつぎつぎと攻撃し、炎症を広げていくサイトカインストームを引き起こします。

 

免疫の暴走をおこさず、免疫細胞が正しく必要なときに必要な相手に働くためには、日々の生活で免疫力を高めることが必要です。

 

免疫力はもちろん加齢によって低下しますが、若くても糖尿病や高血圧、肥満などの基礎疾患や食生活の乱れ、睡眠不足や運動不足などの生活習慣の乱れやストレスによる自律神経の乱れでも低下していきます。

 

免疫力の低下は最初は本人さえ気付かないほどの、軽い疲労や無症状の場合もあります。しかし、体調がいつもと違っていると感じ、何らかの対策をとっても2週間も改善しなければ、すでに免疫力は低下し始めている可能性があるため注意が必要です。

免疫力の低下で起きてくること

免疫細胞は多くの種類が存在し、ウイルスなどにまず立ち向かう自然免疫としてNK細胞やマクロファージ、好中球などが存在し、さらに進化した2次防衛としての獲得免疫として樹状細胞やヘルパーT細胞、キラーT細胞、B細胞などが存在しますが、今回コロナで注目されたのがレギュラトリーT細胞です。

 

レギュラトリーT細胞はその他の免疫細胞の働きをコントロールして免疫細胞が暴走し過ぎることを抑制している重要な細胞ですが、コロナ重症化例ではこのレギュラトリーT細胞の働きが低下している基礎疾患のある方や肥満や高齢であるといった方々に免疫の暴走が起きたことがわかっています。

 

免疫細胞がきちんと働けなくなった状態が免疫力の低下であり、感染症にかかりやすくなる、かかった後に重症化しやすくなる、アレルギーや自己免疫疾患との関連が強くなる、がん細胞の増加を招き癌に罹患しやすくなるなどのさまざまな状況を招きます。

 

ですから、日々のささいな習慣で免疫細胞の応援をしていく必要があります。そこでキーワードとなるのが自律神経と腸内環境です。

 

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※本記事は、最先端の「自分磨き」を提供するウェルネスメディア『KARADAs』から転載したものです。