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多数決の結果を変える方法
ある集団で、何か物事を決めようとするとき、どんなことをするだろうか? まず、メンバーが集まって、話し合いをするだろう。その結果、全員の意見が一致すれば、めでたしめでたしだ。それでは、話し合いの結果、意見が分かれたままだったとしたらどうするか? こんな場合、多数決を行うのが、一般的な集団での意思決定方法となる。
多数決は、民主主義の基本である。議論を尽くしても、どうしても意見がまとまらないときには、多くの人が賛同する内容で、集団の意思をまとめるというのは、妥当であろう。
ただし、意見が割れたときには、なんでもかんでも多数決で決めるというやり方には、問題がある。内容によっては、少数派の人の人権を侵害するような場合さえある。多数決を乱用して、弱い立場の少数の人々の意見を排除してしまうことは、あってはならないことだ。
それでは、僅差で数的不利の状況にある少数派が、自分たちの意見を通すにはどうしたらよいだろうか?――多数決の結果を変える方法について、少し、考えてみよう。
例として、A、B、C、D、Eの5人が、ある懇親会のパーティーをレストランで開くことを企画しているとする。開催するお店には、洋風レストランと、和風レストランの2つの候補があるとしよう。
Aさんと、Bさんは、パーティーを和風レストランで開催したいと考えている。一方、残りのCさん、Dさん、Eさんは、懇親会を洋風レストランで開いてはどうかと思っている。
もし、このまま多数決をとれば、和風派2人対洋風派3人で、洋風レストランに軍配が上がるだろう。Aさんと、Bさんは、なんとかして、集団の決定を、和風レストランに覆したいと考えている。