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交通至便性も買い物環境も申し分なし…都心通勤者に支持される街
令和2年『国勢調査速報値』によると、千葉県で最も人口の多い自治体は、県庁所持地である「千葉市」で97万5,210人。5年前の調査と比較すると、0.34%の増加でした。それに続くのが「船橋市」で64万2,972人で、前回調査から3.22%の増加と、「千葉市」よりも勢いを感じさせる結果となりました。
「船橋市」の中心となるのが「船橋」駅。恒例の「住みたい街ランキング」では千葉県下で1位に選ばれる人気の街です。JR(総武線、快速/各駅停車)と東武野田線(東武アーバンパークライン)の接続駅で、さらに駅南口から150mほど離れたところには「京成船橋」駅があります。JRの乗車人数は10万人強で県内2位、東武鉄道の乗降人数は9万人弱となっています。
人口規模県下2位の市の中心にふさわしく、駅周辺は大型商業施設が集積しています。JR駅には駅ナカ商業施設として「シャポー船橋」があり、本館と南館合わせて90店舗以上の多彩な店がラインナップ。一方、「東武船橋」駅側には「東武百貨店船橋店」があり、そのまま北口を抜けた右手には大型スーパー「イトーヨーカドー船橋店」も。
以前は南口に西武百貨店がありましたが、2018年に閉店。跡地の再開発では、セブン&アイが地上48階、地下2階、高さ約150mの商業施設付きのタワーマンションを建設するとしていましたが、その後、大和ハウス工業が土地と建物を取得。業務ビル2棟の建設を予定しているというニュースが。先月から建物の取り壊し工事が始まっています。
ゴタゴタのあった西武百貨店跡地の向かいに建つのは、再開発ビル「Face」。飲食店や家電量販店のほか、市民文化創造館「きらら」などの公共施設が入っています。「京成船橋」駅から東に抜けるあたりは、飲食店や風俗店が点在する歓楽街が広がり、女性や子どもの一人歩きは少々気が引ける雰囲気です。
「京成船橋」駅の南側には、船橋大神宮への参道として古くから商店が並び発展してきた「船橋市本町通り商店街」。路地には呉服屋や布団屋、和菓子屋など、どこか昭和を感じさせる古い街並みが続いています。
抜群の買い物環境を誇る「船橋」から「東京」へは、平日の通勤時間帯、JR総武線快速を利用して26分。所要時間を意識しなければ、隣駅の「西船橋」からJR総武線各駅停車に乗り換えれば、都心まで座って通勤することも。
都心へのアクセスも良いことから、船橋市から東京のベッドタウン的要素が強く、域外への通勤・通学者は19万0,130人。そのなかで最も多いのが「東京都・千代田区」で1万8,656人ほど。「千葉市」で1万7,935人、「東京都・中央区」 1万4,731人「千葉県市川市」 1万4,012人、「東京都・港区」1万3,729人と続きます。