子どものその咳、大丈夫?秋口に発症しやすい「隠れ喘息」の対処法 (※写真はイメージです/PIXTA)

寒暖の差が出やすい春先や秋口。小児科医の米田真紀子氏は、子どもの「喘息」に注意が必要といいます。すでに喘息と診断されている子どもはもちろん、1日の中で特定の時間にだけ喘息症状が出る「隠れ喘息」は見逃されやすいため、特徴と対処法を見ていきましょう。

【関連記事】3歳児「大きくなったら神様になりたい…」衝撃の理由とは?

喘息は「火事」と同じ…早期発見の難しさ

喘息病態はよく「火事」に例えられます。喘息とは、気道に火事(炎症)が起こった状態です。大火事の場合はすぐに診断がつき治療ができますが、ボヤ程度の場合は病院受診時(日中)にはあまり所見がなく、気づかれないこともあります。

 

しかしボヤ程度でも放っておくと、知らないうちに下火が広がっていきますし、なにかのきっかけ(例えば風邪などのウイルス感染)で大火事に発展することもあります。

 

喘息は気道に炎症が起こり、それが慢性化してしまう病気で、アレルギー素因が関わっていると言われています。

 

気道の炎症が続くと「リモデリング」ということが起こり、気道の組織の線維化や、同組織が分厚くなって固くなり柔軟性を失ってしまうために、呼吸機能がもとの状態まで回復しなくなってしまうことが分かっています。

 

もちろん大火事を繰り返していなければリモデリングもゆっくりとしか進行しませんが、それでも知らないうちに病態が進んでしまうことを知っておかなくてはいけません。

これって喘息かも…疑わしい「2つの咳」

では、喘息を疑う咳とはどのようなものでしょうか?

 

1つ目は「特定の時間帯に出る咳」です。喘息は、生理的に気管支が収縮しやすい夜間から早朝にかけての時間帯が最も症状が出やすくなります。比較的すっと寝入っても、夜明けごろになると咳込むのが一週間以上続く、という場合は喘息を疑います。

 

2つ目は「特定の季節や状況で悪化する咳」です。寒暖の差が出やすい春先や秋口、台風などで気圧の急激な変化が出るときに症状が出やすくなります。

 

また、「運動時」にも症状が出やすいという特徴もあります。風邪っぽい症状が他にないのに運動時に咳込みしやすい場合は、喘息も視野にいれて検査を考慮したほうがいいかもしれません。

 

さらに、「埃っぽい場所」「砂塵」「煙(たばこ)」などがきっかけとなり咳込みが悪化する場合もあります。特に秋口の運動会の練習や、冬場の持久走は「喘息の出やすい季節」、「運動時」に「砂塵」の中行うため、2重3重に症状が出やすい条件が重なるので注意が必要です。

 

乳幼児の場合は、風邪のたびに咳だけがずっと残る場合、おなかを激しく動かす動作や、肋骨が浮き出るような、苦しそうな呼吸を伴う咳があるときには喘息の合併を疑います。

医療法人 啓信会きづ川クリニック 小児科医

日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医
1981年生まれ。平成19年滋賀医科大学医学部卒。同年4月より滋賀医科大学付属病院にて初期研修の後、同大学小児科学教室入局。平成23年より済生会滋賀県病院勤務の後、平成27年より京都きづ川病院勤務。
その間、3人の子供に恵まれ、育休・産休を取得しつつ、現在はその経験を生かして、患者とその家族の心に寄り添う診療を心がけている。一般診療から小児救急、新生児領域まで幅広い経験を有する。

著者紹介

連載現役医師が解説!様々な「カラダの不調」への対処法

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧