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40歳以上は要注意…更年期障害は男性も発症する
「最近どうも疲れやすい」「仕事に集中できない」「1日中だるい」「イライラすることが多い」「性欲がない」このような声を40歳代以上の男性からよく伺います。
これらは不定愁訴(ふていしゅうそ)と呼ばれ、更年期障害の症状の特徴とぴったりと符合します。
従来は「更年期障害」と聞くと閉経前後の女性の疾患と思われがちでした。しかし最近では男性にも同様の更年期障害があることが少しずつ分かってきました。早い方は40歳代から始まる様々な症状のある症候群です。
多彩な症状
テストステロン(男性ホルモン)が減少すると様々な症状が発現します。
■テストステロンの減少により発現する症状
・うつ症状
・内臓脂肪の増加
・性欲減退
・朝の勃起回数減少
・骨粗しょう症
この他にも不眠、肩こり、筋力低下、頻尿、筋肉痛などもあり、さらに女性の場合と同じく、ほてり、のぼせ、手足の冷え、多汗なども挙げられています。
また、テストステロン減少により全疾患での死亡率、心血管系疾患の死亡率、がんによる死亡率も高くなるという報告もあります。加えてテストステロンと転倒の相関を見た研究では、テストステロンの減少で転倒しやすくなると結論づけています。
LOH症候群が発症する原因となるもの
ヒトは様々なホルモンのバランスによって生きています。性ホルモンもまた然りです。
若い頃には十分にあった男性ホルモン(テストステロン)も加齢と共に徐々に減少していきます[図表1]。
体内でテストステロンを作り出す機能も加齢と共に衰え、ホルモンバランスが崩れて様々な症状となって現れるのです。
また、ストレスや環境からの影響も考えられます。