オードリー・タンの母、李雅卿氏が創設した学校「種子学苑」。子どもたちは、何を学び、いつ休むかを自分で決める自主学習を行います。ここでは、同校で働く教師から寄せられた意見に、同氏が答えていきます。 ※本連載は書籍『子どもを伸ばす接し方』(KADOKAWA)より一部を抜粋・編集したものです。
「みんなに嫌われる理由」を尋ねてきた生徒へ、教師がまさかの対応 ※画像はイメージです/PIXTA

オードリー・タンの母が「よく自分に言い聞かせる」こと

密教には、五智(五種の智慧〔ちえ〕)という考えがあり、中でも「大円鏡智(だいえんきょうち)(もののありのままの姿を映す大きくて円〔まる〕い鏡のような智慧)」が最も優れているとされます。

 

 

子育てと学校作りに格闘した教育者が自らも悩んだ数々の質問に答えます!

なぜなら、あらゆる物事の違いに心を乱されない(ありのままを受け入れる)人だけが、誰もが当たり前だと思って気にも留めない世界のわずかな変化にも気づけるからです。そうすれば自然に、かつ堂々と世の中に向き合えるようになり、恐れもなくなります。

 

本当の自信と勇気は、こうして生まれるのではないかと思うのです。

 

自分の殻に閉じこもっている時より、みんなと一緒に生活している時の方が、お互いの欠点は目に入りやすいものです。

 

だから私はよく自分に言い聞かせます。

 

「教師らしさ」のイメージにとらわれないこと。今鏡に映るこの姿に、簡単には満足しないこと。

 

 

李 雅卿(リー・ヤーチン)

種子学苑 創立者