食物アレルギーを発症した時の対処法は?
食物アレルギーの症状は、多くは皮膚の症状など軽い症状です。その場合は、(処方されているなら)薬を内服し、医療機関を受診しましょう。
しかし、頻度はけっして高くはありませんが、生命の危機が起こりうる強い症状を起こすこともあります。そのような強いアレルギー症状を『アナフィラキシー』といいます。
『アナフィラキシー』の診断は、実は少し難しい定義があり、『アレルゲン等の侵入により、複数臓器に全身性にアレルギー症状が惹起され、生命に危機を与え得る過敏症状』とのことです。
難しいので、ちょっとだけ簡単にすると、 アレルゲン等が体に入ってくることで、2つ以上の臓器に、そして全身にアレルギー症状が起こる、命に危険がおよぶ可能性のある過敏な反応のことです。
2つ以上の臓器、というのがわかりにくいですね。
臓器、というのは体のそれぞれのパーツと考えるといいでしょう。そして、
1.皮膚(じんましん、赤くなるなど)
2.呼吸器(咳やぜいぜい、呼吸が苦しくなるなど)
3.循環器の症状(血圧が下がったり、意識障害を起こす)
4.消化器(何度も吐く、強い腹痛など)
といった、症状のうち、2つの臓器にわたり、症状が急に広がるのがアナフィラキシーです。
実は、定義はさらにややこしく、3つあるのですが、ここでは難しく考えずに『特に強いアレルギー症状』として覚えておけばいいでしょう。
アナフィラキシーを起こしたときは、アドレナリンという緊急薬を太ももの外側に筋肉注射をします。
しかし、そんな薬がない場合も多いですよね。薬がない場合は、吐物がのどにつまらないように気をつけながら横に寝かせて、周囲の助けを求めつつ救急車を呼ぶのが無難でしょう。
なお、急に起き上がらせると、血圧が下がるなどリスクがあるため注意が必要です。