(※写真はイメージです/PIXTA)

オリンピックも今日を含め残り4日。金メダルラッシュに沸く日本ですが、テレビ越しに光るその輝きをめぐり、日夜騒動が絶えません。本記事では東京2020のメダルについて見ていきましょう。

東京2020のメダルは「クレカとほぼ同じ大きさ」

東京2020大会公式にはメダルに関する資料が公表されています。

 

今回のメダルの大きさは直径85mm。クレジットカードの横幅が86mmですから、財布からお手持ちのカードを取り出せば、「こんな大きさかあ」の目安がつくかもしれません。

 

デザインはどうでしょうか。国際オリンピック委員会の取り決めにより、表面は勝利の女神ニケ像が大きく存在感を放つ一方、裏面はシンプルな丸が描かれています。テーマとなっているのは、「光やかがやき」。「原石をみがくようなイメージ」で作られたそうです。

 

パラリンピックのメダルはオリンピックのものとは異なります。「点字」や「くぼみ」をメダル側面に付け、「触覚でメダルの実感を持てる」加工が施されているのです。

 

金・銀・銅メダルですが、日本全国から集まった「使用済み携帯電話」から作られたことを覚えているでしょうか。「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」と題され、2017年から2019年の2年間、全国自治体などから使わなくなった携帯電話を回収していました。結果は下記のとおり。

 

■回収量

全国参加自治体による回収(携帯電話を含む小型家電回収):約78,985トン

NTTドコモによる回収(ドコモショップ約2,300店舗にて、携帯電話を回収):約621万台

 

■最終的な確保金属量

金:約32kg

銀:約3,500kg

銅:約2,200kg

 

あの騒動となった金メダルもまた、日本国民から集められた素材をもとに造られています。SDGsが叫ばれる今、廃品などからメダルを生み出す取り組みは成功裏に終わったといえますが、「国民が力を合わせて作った金メダル」にまさかこのような事態が起きるとは、誰が想像できたでしょうか。かじってはいけないものであることは当然といえます。

 

改めて上記の数字を見ると、およそ8万トンのなかから採れた金はわずか32kg。割合にして0.00004%ほどになります。銀と銅と比べてケタ違いに少ないことからも、「金」の希少価値の高さがわかります。ちなみに金・銀・銅メダルは純度100%というわけでもなく、亜鉛などの金属も含まれています。

 

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