人生100年時代、「お金」で「お金」を増やす方法を学び、自分の身を守ることが必須となります。本記事では、小さな利益の積み重ねで大きな資産を作る基本的な考え方を見ていきましょう。※本連載は、投資の学校代表である高橋慶行氏の著書『12万人が学んだ 投資1年目の教科書』を一部を抜粋・再編集したものです。
100万円が20年で4億円超に…大きな資産を作るための基本的な考え方 (※画像はイメージです/PIXTA)

投資初心者が「価値」に投資しない方が良い理由とは

日本では「投資」というとインベストメントとトレードの両方を含んだ広い意味で使われることが多いようです。インベストメントもトレードも「同じようなもの」と考えている投資家がいますが、この2つは異なるものです。

 

トレードも、株やFXなどにお金を投じて利益を上げようとする行為であるという点では同じですが、「勝ち方」がまったく異なります。

 

インベストメントとは、価値に対して資金を投じることです。株式投資の場合では、企業価値などに注目して資金を投じることをインベストメント(あるいは単に「投資」)と呼びます。

 

したがってインベストメントでは、企業の成長性、将来性を分析し、企業価値が上がることを期待してお金を投じることになります。インベストメントをするには、その企業の属する業界の成長性、経営計画など、つまりファンダメンタルズを勉強しないとなりません。

 

また企業価値が上がるまでにはある程度時間がかかりますので、中長期的な視点で物事を考えることも必要になります。

 

インベストメントでは、本来よりも割安な株価の銘柄を見つけてきて高く売る「バリュー投資」、現在は安いけれども将来的に成長が期待できる銘柄を見つけてきて、仕込んでおく「グロース投資」などの方法があります。

 

要するに、他の人には見えていない、その企業の「価値」に焦点を当て、本来の価値あるいは将来の価値に比べて現在は「安い」と判断して資金を投じるのが、インベストメントです。

 

このように価値に重点を置くインベストメントに取り組むには、長期的視野と深い学びが必要です。そこで私が考えるのは、日本人が投資1年目でまず学ぶべきことは、トレードだということです。