人生100年時代、「お金」で「お金」を増やす方法を学び、自分の身を守ることが必須となります。本記事では、小さな利益の積み重ねで大きな資産を作る基本的な考え方を見ていきましょう。※本連載は、投資の学校代表である高橋慶行氏の著書『12万人が学んだ 投資1年目の教科書』を一部を抜粋・再編集したものです。
100万円が20年で4億円超に…大きな資産を作るための基本的な考え方 (※画像はイメージです/PIXTA)

「小さな勝負」で何度も勝てば、必ずお金持ちになれる

投資をする上で最も大切なことは、お金を大きく失わずして、着実に増やしていくということです。これができる、安定して継続した利益を上げる投資家のことを「安定投資家」と呼びます。

 

この言葉は、実は、私の造語です。投資にはさまざまな儲け方があります。たとえば10倍株のテンバガーなどの大化け株を狙ったり、仮想通貨バブルのようにリスクはあれど、一発逆転ホームランのような儲けを狙ったりする方もいますが、安定投資家が最も大切にしていることは、堅実に利益を積み上げていくという方針です。

 

大損をしないような投資の方法を行い、コツコツと利益を積み上げていくことを最も大切にしているのです。

 

時にはもっと儲かることもありますが、年利30~40%が、安定投資家が目指す目標利益です。これを達成するために自分自身で運用していく投資法を確立していくことが大切です。

 

[図表1]は、資金100万円に対して年間36%を複利運用で20年間継続した場合の計算表となります。年間36%というと月3%という計算となります。月の複利は計算をシンプルにするために無視しています。

 

[図表1]資金100万円、年率36%複利運用の20年間シミュレーション
[図表1]資金100万円、年率36%複利運用の20年間シミュレーション

 

この場合は、100万円の資金で翌月103万円になる、というような運用法です。読者の中には、一発で巨額な儲けを手に入れたいと考えている方もいるかもしれませんが、そのような投資法は人生のうちで何度も成功することではありません。成功する前に大損する確率のほうが高いでしょう。

 

堅実に手堅く、しかし長い目で見たら大きく稼いでいきたいということであれば、年30~40%の利回りを確実に生み出す手法を身につけることをお勧めします。それで[図表1]のように財を築くことが可能なのです。

 

投資で大きく稼ぐために必要なことは、単刀直入に言えば大きな資金です。前述したように大きな資金での運用は難易度が高くなります。しかし大きく稼ぎたいのであれば、大きな資金で売買をすることは避けられません。

 

ではどうしたらいいかというと、安定投資家として、自分の器の範囲内の小額資金を運用して、年30~40%の利益を上げたという成功体験を積み重ね、少しずつ自分のスキルと器(メンタル)を大きくしていくことです。

 

それがいっけん遠回りに見えて、実は最も確実で早い方法なのです。確かな投資技術とメンタルによって利益を生み出すことができるようになれば、同じようにして何度でも繰り返し利益を生み出すことができるようになります。

 

一生に数回、ギャンブルのような大勝負に勝つことではなく、再現性のあるやり方で何度も小さな勝負に勝てば、あなたは必ずお金持ちになれるのです。