「お金を投じること」自体がギャンブルではない
「投資」は未来を予想するものだという投資家が大多数でしょう。しかし「トレード」という方針で売買するのであれば、予想ではなく技術的な「対処」で利益を上げることです。
投資の世界には「絶対」というものはありません。1回の売買においては、いくら信用しているアナリストからの情報であっても、いくら百戦錬磨のプロの投資家であっても、絶対ということはありません。当然ながら、一発逆転ホームランを狙うような投資(これはギャンブルです)は、控えるべきでしょう。
しかし、中には「絶対」がない世界にお金を投じること自体を「ギャンブル」と考える方もいることでしょう。そこで少したとえ話をします。
私とあなたで賭けをすることになりました。賭け金は100万円。私が勝てば、あなたは私に100万円を支払わないといけません。あなたが勝てば、もちろん私があなたに100万円を支払います。
ただし賭けのルールは少し変わっています。これからサイコロを使った3つの賭けについて説明しますので、それを聞いて、「これなら手堅く自分が勝てる」という賭けがあれば、参加してください。そうでなければ、参加しないでください。
では1つ目の賭けについてです。
1回だけサイコロを振って、偶数が出たらあなたの勝ち。奇数が出たら私の勝ちです。いかがですか? いかさまはありません。普通のサイコロです。偶数が出る確率も奇数が出る確率もともに50%です。
参加者はいないようですね。では、第2の賭けにまいりましょう。
1回だけサイコロを振って、1~4が出たらあなたの勝ち。5か6が出たら私の勝ちです。さあ、この勝負に乗る人はいますか?
現実の話をすると、私が創業した投資の学校で何度も出題したところ、ある一定数の人がこの勝負に乗ろうとします。3分の2の確率で勝ち目があるからですね。しかし、この勝負に乗っているようでは、安定投資家にはなれません。
あなたは乗らなかったようですね! では、最後の賭けに行きましょう。