人生100年時代、「お金」で「お金」を増やす方法を学び、自分の身を守ることが必須となります。本記事では、小さな利益の積み重ねで大きな資産を作る基本的な考え方を見ていきましょう。※本連載は、投資の学校代表である高橋慶行氏の著書『12万人が学んだ 投資1年目の教科書』を一部を抜粋・再編集したものです。
100万円が20年で4億円超に…大きな資産を作るための基本的な考え方 (※画像はイメージです/PIXTA)

投資初心者は「予測」ではなく「対処」に徹するべき

ちなみにトレードは「投機」と呼ばれることもあります。投機を「ギャンブル」のように思い込んで、危険なものだと勘違いをしている日本人は多いのですが、結論から言えば、トレードこそ再現性が高い上にリスク管理がしやすい売買ルールを作り上げることができ、最も堅実に利益を狙える投資の方法です。

 

トレードを正しく学べば、大損を未然に防ぐこともできるし、コツコツと利益を積み上げることもできます。トレードにおいて大切なことは、価値ではありません。

 

株式トレードとは、個別銘柄の株でトレードすることですが、株式トレードで利益を上げるために企業の価値は関係ありません。トレードにおいて大切なことは、現在の価格とこれまでの過去の値動きです。

 

現在の価格が過去と比べてどうかで、今買うべきなのか、売るべきなのかを判断していきます。投資の世界では、価格の動きをまとめた図をチャートと言い、トレードではチャートを使って分析を行い、売買の判断をします。

 

インベストメントの場合は、企業の決算書や経営計画の資料などだけを見て、チャートを見ずに銘柄を決める投資家もいます。しかしトレードで、チャートを見ずに注文することはあり得ません。チャートを見ずに売買するのは、それこそ丁半博打のようなものです。

 

チャートとは「過去」の価格の動きをまとめたものであり、トレードはその過去の情報に基づいて行われます。その意味では、インベストメントが未来予測であるのに対して、トレードは未来予測ではありません。トレードは現在起こっていることへの対処なのです。

 

つまり、利益を上げていきたいと思うのであれば、「対処の仕方」を学ぶことになります。トレード、すなわち「対処」ができるようになると、時間や場所、組織などに左右されない収入源候補を手に入れることができます。

 

こういうケースではこうする、ああいうケースはああするといったことが対処であり、経験による積み重ねでスキルが高まるものなのです。