内容紹介:
何気ない日常の中で、あるいは経済ニュースを見聞きしたとき、ふと、経済にまつわる「なぜ?」という思いが湧き上がることがあるのではないだろうか。そういった疑問は、経済学の教科書で解消できるものもあるが、専門家の間でも諸説あるなど、正解が定まっていないものも少なくない。
この本は、日本興業銀行調査部に配属されて以降、30年にわたって日本経済を見つめてきた筆者が、読者の素朴な疑問に対し、「おそらく正しいであろう」と自分なりに思い至った回答を書いている。とはいえ、難しい理論や教科書的な格式ばった内容ではなく、「頭の体操」的な楽しみを感じながら経済の疑問を紐解く、そんな内容になっている。
ちなみに、207ページ掲載の「日本の財政は破綻しない!と主張す根拠」は、実際に筆者が財務省の新人講習で使っている教材だとのこと。「これに反論しなさい。反論できずに筆者に賛同してしまうと、財務省で出世でできなくなりますよ」といってやらせると、彼らは必死になり、頭の体操どころではなくなるらしい。一般の皆さんは出世を気にせず楽しく読み進められる、そんな経済の入門書だ。
書籍名:『なんだ、そうなのか! 経済入門』
著者:塚崎 公義
久留米大学商学部教授。東京都生まれ。1981年、東京大学法学部卒業。同年、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に調査関連部署に勤務した後、2005年に銀行を退職して久留米大学へ。著書に『初心者のためのやさしい経済学)』(東洋経済新報社、『増補改訂 よくわかる日本経済入門』(朝日新聞出版)、『世界でいちばんやさしくて役立つ経済の教科書』(宝島社)など多数。趣味はフェイスブック。
出版社:日本経済新聞出版社
価格:本体1500円+税