目まぐるしく変化する現代社会において、ビジネスで成果を上げるには「チームワーク」が不可欠です。では、一体どのようにして「成果を上げられるチーム」を作ればいいのでしょうか? テレワークが日常化する中、チーム全体で最高のパフォーマンスを出す方法を解説します。※本記事は、越川慎司氏の著書『巻込力』(経済法令研究会)から一部抜粋・再編集したものです。

テレワーク環境では「情報の透明性」の重視を

チームで共同作業する上で、情報の透明性を高めることは必要不可欠です。特に、目の前にいないメンバーと仕事をするテレワークでは、より情報の透明性が求められます。

 

筆者の会社では、フランスや米国、タイで日本企業のビジネス拡大を支援しています。その上で異文化を理解するために、インシアード経営大学院の客員教授であるエリン・メイヤーが作成したカルチャーマップを活用しています。カルチャーマップとは、メイヤーが10年以上かけて世界各国の文化の違いを理解するための文化の違いを可視化したツールです。

 

この中で、日本人は口数が少なく前後の文脈を推察して空気を読みながら会話するという特性が記載されています。これは前後の文脈を推測・推察するということが前提になっており、この推察によって誤った憶測を呼ぶリスクもあるということです。

 

実際に、島国で育った日本人は、外敵から責められる恐怖に怯え、見えないことに対してネガティブなイメージを持つ傾向にあります。ですから、テレワークによって相手の言動が見えない状況では、人はマイナスの印象を持ちやすいと考えられます。

 

つまり、チームメンバー間において、「自分の陰口を叩いているのではないか」「あの人は私のことを嫌っているのではないか」といったマイナスの憶測が広がりやすいということです。

 

だからこそ、テレワーク環境においては出勤時よりも情報の透明性を高めていく必要があるのです。

 

ビジネスチャットで会話をするときは、1対1の個別チャットではなく、チーム全員が所属するチャンネルの中で相手を示しながら、その会話自体を周りのメンバーに見せていくべきです。こうすることによって「陰口を叩いている」「ヒソヒソ話をしている」といったマイナスのイメージを払拭し、関係性を維持できます。

 

そういった観点から、スケジュールの公開は必要不可欠です。テレワーク中でも出勤中でも「いつ空きがあるのか」をチームメンバーに公開することによって、声を掛けるタイミングを見つけやすくなります。上司からの「サボっているのではないか?」とあらぬ疑惑を持たれるリスクが減ります。

 

 

また、テレワーク中は「中抜け」することもあるでしょう。気分転換に自宅の近くで外食する時間は、あらかじめスケジュールに「外出」と記しておけば問題ありません。

 

プライベートの予定をカレンダーに入れるのであれば、非公開設定にすればいいわけです。せめてスケジュールが空いているかどうかを自ら見せていくことで、あらぬ疑惑を持たれることを避けることができます。

 

 

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巻込力

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越川 慎司

経済法令研究会

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