新型コロナ感染拡大…入居者ニーズはどのように変化したのか?

新型コロナウイルスの世界的流行。その終わりは、いまだにみえてこない。そのようななか、私たちの生活には大きな変化が生じている。たとえば、自粛による在宅時間の増加。新しい生活様式は、部屋選びの基準にも影響を及ぼしている。先行き不透明なwithコロナ時代、アパートに対して、どのようなニーズの変化が生まれているのか。そしてアパートオーナーは、どのように対応していけばいいのか。今回は、「オーナーのアパート経営継続率・入居率ともに99%」という実績を継続している、株式会社アイケンジャパン代表取締役の中島厚己氏が、変化するアパートの入居者ニーズについて解説する。

アパート経営、成否を分けるものは?

アパート経営の成否を分けるカギのひとつに、入居者ニーズに応える物件であるかどうか、ということがあります。入居者の立場になればいいとはいっても、時代の変化とともにニーズは変わっていきますし、学生なのか、社会人なのか、ターゲットによっても様々です。

 

統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると、単身世帯のうち勤労者世帯の実収入は、男性は平均315,496円、女性は平均217,611円と、10万円近い差が生じています。それにも関わらず、消費支出は男性平均が181,492円なのに対し、女性平均は185,552円とほぼ同等。つまり男性に比べて女性のほうが消費意欲が高いといえます。

 

中島「わたしたちがターゲットにしているのは社会人女性です。なぜなら、この層が最も消費に意欲的で、住居に対しても厳しい目を持っているからです。逆のいい方をすれば、社会人女性から支持されるアパートであれば、多くの方に支持されるのです」と中島社長。

 

間取りや設備のほか、セキュリティやデザインなど、些細な点も妥協しない、社会人女性が好むアパートであれば、どんな人でも受け入れられる――。アパート経営、成功のカギは、まずはターゲットの選定にあるようです。

 

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アパートを借りる人は、何を求めているのか?

では、実際に社会人女性はアパートに何を求めているのでしょうか。株式会社リクルート住まいカンパニーが発表した「2019年度賃貸契約者動向調査(首都圏)」を基に見てきましょう。


アパートを借りる際に決め手となった項目として、最もスコアが高かったのが「路線・駅やエリア」45.6で、2位「最寄り駅からの時間」38.5、3位「通勤・通学時間」34.1が続いています。ほか、「間取り」32.2、「初期費用(礼金・敷金・仲介手数料など)」は30.9などとなっています。

 

また満足度の高い設備について、社会人女性に絞ってみていくと、「浴室乾燥機」84.3でトップ。「ディンプルキーなどのピッキング対策の鍵」「ウォークインクローゼット」なども、より満足度を向上させる設備です。また社会人女性は、他と比べて「設備・仕様」に対しての満足度が高いという結果に。逆をいうと、社会人女性は「設備・仕様」に対して妥協をしない傾向にあり、入居先の物件への満足度の高さにつながっているといえるでしょう。

 

また学生や社会人男性も、社会人女性の満足度が高い「独立洗面台」や「浴室乾燥機」、「TVモニター付きインターフォン」などがあれば満足度が高いという結果に。

 

つまり「すべてにシビアな社会人女性から支持されるアパートであれば、多くの人に支持される」という中島社長の言葉が、この調査結果からも裏付けられたといえるでしょう。

 

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コロナ禍でテレワーク増加…賃貸ニーズの変化は?

2020年、新型コロナ感染拡大により、世の中は「新たな生活様式」へと大きな変化が見られています。特に外出自粛によって進んだのが、テレワーク。2018年に「働き方改革法案」が成立し、2019年4月1日から改正法が適用開始になっていましたが、テレワークは長時間労働の解消につながる取り組みとして注目されていました。しかし遅々として進んでいなかったものの、このコロナ禍で一気に導入する企業が増えました。

 

内閣府による「新型コロナウイルス感染症の影響下における 生活意識・行動の変化に関する調査」によると、テレワークの導入は東京で5割、全国で3割を超えるという結果に。さらに、テレワーク経験者の6割以上が、仕事と生活を比べた際、「生活を重視したい」と回答しました。

 

これまで当たり前だった、朝夕のラッシュに揉まれての通勤や、オフィスでの長い勤務時間。多忙なビシネスパーソンであれば、自宅でゆっくり過ごすことができるのは夜と週末だけという人も人も少なくなかったでしょう。しかし自宅時間の増加によって、生活の質を向上させたい、という層が増加しているのです。

 

一方、自宅時間の増加により、新たな問題も起きています。

 

顕著なのが、在宅時間が増えたことで起こる近隣住民との騒音トラブル。今年3~4月に警視庁が受理した騒音に関する110番は、昨年比で3割近く増えたといいます。事実、東京都足立区では、騒音による隣人トラブルが殺人に発展するという、痛ましい事件も起きました。政府の公害等調整委員会に寄せられた苦情のうち、騒音は大気汚染や悪臭を抑え、2014年度から5年連続で最多。今や、騒音は身近な隣人トラブルの代表格といってもいいでしょう。

 

特に在宅ワークやステイホームの必要性が増し、家で過ごす時間が長くなるアフターコロナの時代、騒音に悩まされない、近隣から苦情が発生しない、つまり「騒音に強い物件」が支持されるといっても過言ではありません。

 

「もともと騒音トラブルの相談は非常に少なく、また在宅率のあがったコロナ禍でも、その数は増えていません」と中島社長。もともと騒音ストレスのないアパート造りに定評のあった同社。その秘訣は、どこにあるのでしょうか。

 

中島「木造アパートは一般的に、鉄筋コンクリート造のマンションに比べ、音漏れに弱い面があります。そこで私たちは、さまざまな工夫、取り組みをしています。たとえば隣り合う部屋は水回りや収納で仕切るよう間取りを工夫したり、全室角部屋になるように配置して音漏れを防止したり。1階天井と2階床下の間に何重にも防音素材を重ね、振動が階下に伝わらないようにするなど、防音対策を徹底しています」

 

アイケンジャパンがターゲットとする社会人女性は、元々、防音へのニーズが高い傾向にありました。そのため、元々同社は、防音性に優れたアパート造りを行っていたというわけです。

 

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株式会社アイケンジャパン 代表取締役

1965 年(昭和40年)、大分県生まれ。不動産業界歴35年。アパート経営歴20年、5棟経営中。
1985年賃貸会社に入社。仲介業の立場から、12年間業界の経験を積む。1997年アパート販売会社に入社し、9年間、建築企画のノウハウを蓄積。経営者・オーナー・賃貸ショップ・管理会社それぞれの視点からアパート投資をみた結果、「堅実なアパート経営」こそ成功への近道だと確信。
2006年に(株)アイケンホームを設立、2014年に(株)アイケンジャパンに商号変更し、現在に至るまでの14年間変わらぬ姿勢で堅実なアパート経営を提案し続けている。
これまでに約900棟のアパートを販売。
創業以来、年間平均入居率99%以上を維持しているアパートは、成功オーナーを輩出し続け、オーナーから厚い信頼を得ている。

著者紹介

連載人生100年時代の「新築アパート経営」