2020年は新型コロナの感染拡大により、ほぼすべての業界でイレギュラーな状況が続いている。それは不動産業界も同じ。果たして不動産市況は、今後どのようになっていくのか。考えていこう。

コロナショック…不動産で一番影響を受けたのは?

今回の新型コロナの感染拡大は、不動産投資家にどのような影響を与えているのだろうか。民間企業の調査では、約9割の不動産投資家が不動産価格は今後下がると見込む一方、約7割強が新規投資に積極的で、保有物件の売却を検討しているのは2%ほどに過ぎなかったという。先行きを警戒する一方で、不動産投資への意欲は衰えていないようだ。

 

投資用ワンルームマンションを扱う、木下不動産・取締役営業本部長の沖村佳昭氏は、現場の状況をこう話す。

 

「経済の先行き不透明感から商品選定においては、心理的に様子をみたいというお客様は増えているように思います。しかし日本では、大規模金融緩和の影響もあり歴史的な低金利が続いているので、その恩恵を受けられる不動産投資、特に安定感のある賃貸物件は注目を集めているのでしょう」

 

このようにひと口に不動産業界、不動産投資といっても、セクターによって状況はことなるようだ。それぞれの状況を見ていこう。

 

新型コロナ感染拡大の影響を一番受けたのは、ホテルや民泊だろう。コロナ禍までは東京五輪を控え、目標とする訪日外国人は2020年に4,000万人、2030年には6,000万人という目標を掲げてきた。しかしその青写真が崩れたいま、特にインバウンドへの依存度が高かった物件は、コロナショック脱却の見通しが立つまでは、復調できないだろう。

 

次に影響を受けているといわれているのが、オフィスだ。元々、働き方改革の目玉として期待されていたリモートワークだが、政府の目論見とはうらはらに、普及に手こずっていた感があった。しかしこの外出自粛要請により、大企業を中心に一気に拡大。オフィスはもつ時代ではなくなった、という専門家さえいる。一方で自宅外にワークスペースを求める流れもあり、今後、シェアオフィス需要は高まるという見方もある。企業の在り方が多様になる一方で、“働く場所”というニーズは今後も顕著に推移する可能性が高い。

 

そのようななかで、右肩上がりといわれているのが物流施設。コロナ禍のなかで、初めてネット通販に触れたという人もいたのではないだろうか。一時、サプライチェーンが停滞する混乱も見られたが、そのなかで物流の重要性を再認識、そしてその在り方を見直す動きが見られた。特に先進的な物流施設への注目は高く、今後も旺盛な需要が期待されている。

 

 

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