■6月の主要資産の利回りは、引き続きリスク性資産で低下しました。各国・地域の積極的な財政・金融支援策が市場心理を支えるなか、経済活動が再開されたことで景気回復期待が広がり、投資家のリスク選好姿勢が強まりました。
■主要国の国債利回りは、米国、ドイツ、日本とも前月からほぼ横ばいでした。一方、メキシコ、インドネシア、インドなど新興国の国債利回りは、投資家のリスク選好姿勢を背景に、引き続き低下しました。社債の利回りも、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)による社債などの買い入れ策が好感され、低格付け債中心に低下しました。
■株式市場は総じて、経済活動の再開による景気回復期待からリスク選好姿勢が強まり、堅調に推移しました。これに伴い、株式の配当利回りは低下しました。また、欧米のリート市場は上昇し、配当利回りが低下しましたが、日本やシンガポールのリート市場は不動産市況の不透明感などが重石となり、利回りは前月とほぼ横ばいでした。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『主要な資産の利回り比較(2020年6月)』を参照)。
(2020年7月10日)
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