米中交渉の進展が待たれるアジア株式市場

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

中国の弱い統計や香港のデモ激化から株価調整

台湾、韓国は総じて堅調

 

■アジア株価指数(MSCI AC アジア(除く日本))は、米中貿易摩擦のグローバル及びアジア経済への影響から上値の重い展開でしたが、8月以降、値を戻しつつあります。なかでも台湾市場がけん引役で、韓国も8月まで下押し圧力となっていましたが、9月以降は急速に値を戻しました。

 

■アジア株価指数は11月上旬で一旦頭打ちとなりました。これまで進展が期待された米中貿易交渉の部分合意にやや不透明感が増してきたことや、株価上昇のスピード調整などが背景と考えられます。加えて、中国の弱い経済指標や香港でのデモ激化への懸念が株価の下押し圧力となりました。
 

(注)データは2019年1月2日~2019年11月18日。予想利益は11月15日まで。国・地域の株価指数はMSCIベース、アジアはMSCIACアジア(除く日本)、米ドルベース。予想利益は12カ月先予想。  (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
[図表1]アジア主要国・地域の株価指数 (注)データは2019年1月2日~2019年11月18日。予想利益は11月15日まで。国・地域の株価指数はMSCIベース、アジアはMSCI AC アジア(除く日本)、米ドルベース。予想利益は12カ月先予想。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

予想利益は概ね好調

香港の悪化傾向が続く

 

■米中交渉の進展期待から水準修正が進んだアジア株価指数ですが、企業業績も回復傾向となっています。中国、台湾は堅調に推移する一方、韓国、インドは9月以降業績予想が底打ちしました。主要セクターを見ると、「情報技術」の業績見通しが9月を底に改善する方向にあり、引き続きけん引役として期待されます。

 

■悪化傾向が続いているのは香港です。香港の主要セクターは「金融」と「不動産」ですが、アジア株価指数ベースで見るとどちらの業績も足元では堅調です。ただ、香港デモは一段と過激化する方向にあり、これらセクターへの影響が懸念されます。

 

(注)データは2019年1月2日~2019年11月18日。予想利益は11月15日まで。国・地域の株価指数はMSCIベース、アジアはMSCI AC アジア(除く日本)、米ドルベース。予想利益は12カ月先予想。  (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
[図表2]アジア主要国・地域の予想利益 (注)データは2019年1月2日~2019年11月18日。予想利益は11月15日まで。国・地域の株価指数はMSCIベース、アジアはMSCI AC アジア(除く日本)、米ドルベース。予想利益は12カ月先予想。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注)データは2019年1月2日~2019年11月18日。予想利益は11月15日まで。国・地域の株価指数はMSCIベース、アジアはMSCI AC アジア(除く日本)、米ドルベース。予想利益は12カ月先予想。  (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
[図表3]主要セクターの予想利益 (注)データは2019年1月2日~2019年11月18日。予想利益は11月15日まで。国・地域の株価指数はMSCIベース、アジアはMSCI AC アジア(除く日本)、米ドルベース。予想利益は12カ月先予想。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

米中交渉の進展などが待たれる

■グローバル景気の回復に対する期待が高まる中、アジアでも「情報技術」の業績、株価が堅調に推移するなど、プラスの影響が確認されます。株価上昇のための下地は整いつつあると思われ、今後は、米中の部分合意の妥結、香港デモの収束などによって、センチメントの改善を待つ必要がありそうです。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米中交渉の進展が待たれるアジア株式市場』を参照)。

 

(2019年11月19日)

 

関連マーケットレポート

2019年11月14日 一段と減速した中国経済(2019年11月)

2019年11月13日 吉川レポート:米中部分合意の実現性と世界経済

 


調査部は、総勢25名のプロフェッショナルを擁し、経済や金融市場について運用会社ならではの高度な分析を行い、それぞれの見通しを策定、社内外に情報発信しています。三井住友DSアセットマネジメントの経済・金融市場分析面での中枢を担っている他、幅広い投資家に良質な情報を伝えるべく、活動する機会や媒体は多岐にわたります。年間で約1,000本の市場レポートを作成し、会社のホームページで公開中(2018年度実績)。

著者紹介

連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧