1-3月期GDPは+6.4%
市場予想を上回り前期から横ばい
■中国国家統計局は17日、主要経済指標を発表しました。19年1-3月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.4%と、市場予想の同+6.3%を上回り、前期から横ばいでした。18年4-6月期から3四半期続いた成長率の鈍化に一旦歯止めがかかりました。19年の政府の成長率目標「6.0~6.5%」の範囲内で高めの水準となりました。
実質GDP成長率
鉱工業生産は大幅上昇
固定資産投資、小売売上高も加速
■19年1~3月の鉱工業生産は前年同期比+6.5%と、1~2月の同+5.3%から大きく加速しました。政府の景気支援策の他に、4月の増値税率引き下げ前の在庫積み増し等の特殊要因もあったとみられます。
■19年1~3月の固定資産投資は前年同期比+6.3%となり、1~2月の同+6.1%から伸び率が拡大しました。内訳をみると、不動産開発投資が同+11.8%と高い伸びとなっています。
■19年1~3月の小売売上高は前年同期比+8.3%と、1~2月の同+8.2%から小幅ながら伸び率が拡大しました。
固定資産投資、鉱工業生産、小売売上高
景気は緩やかに持ち直しへ向かおう
■17日に発表された1~3月の主要な経済指標は概ね市場予想を上回り、中国経済の減速の度合いが大きくないことを示しました。昨年秋以降、中国政府が進めてきたインフラ投資や減税などの景気刺激策の効果が出始めたとみられます。
■中国政府は全国人民代表大会(全人代)において、積極的な財政政策で景気を下支えする方針を明らかにしています。政府の景気対策により、今後景気は緩やかに持ち直すとみられます。
(2019年4月17日)
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