小学校から大学まで世界トップクラスの教育水準を持つスイス。本連載では、世界の富裕層の子弟が集うスイス・ボーディング・スクールの魅力を見ていくとともに、スイス・ラーニングに加盟する各学校の詳細を紹介します。

全人教育を礎とする伝統が今も受け継がれるスイス

みなさんは、スイスと聞いて何を思い浮かべますか? 山、湖、雪、スキー、きれいな空気、アルプス、ハイジ、チーズ、チョコレート、永世中立国などでしょうか? もちろん、これら全てがスイスです。でも実は、スイスには知られざる魅力があります。

 

それは、高い教育水準です。スイスを代表する偉大な思想家たち、ルソー、ペスタロッツィ、ピアジェたちが確立した教育理論では、学業はもちろんのこと、人としての成長がいかに大切かを説いています。揺るぎない信念、規律、偉大さ、そして全人教育を礎とする伝統が、スイスには今も受け継がれています。

 

スイスでは、大学卒業後まで一貫して世界トップクラスの教育を提供し、生徒はグローバル化が投げかける、現代社会の課題に立ち向かう能力を身につけることができるのです。近年では、その名前を聞くことも増えてきた国際バカロレア(世界共通の大学入学資格試験)も実は、スイスで生まれたものなのです。

 

 

また、スイスは多文化国家で、国内だけでも共用言語は4つ(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)あります。加えて、国連など国際機関の存在や、永世中立国という立場で他国の人々を受け入れてきたことなどから、スイスには言葉も文化も違う人々が集まっています。生徒は、このような多文化の環境で学ぶ中で、異なる背景を持つお互いへの尊重と理解を深め、世界市民として活躍できるような力を身につけていくのです。

スイス・ラーニングとは?

スイス・ラーニングは、11校の名門ボーディング・スクールと2校のホテル学校が加盟する、ジュネーブに本部を持つ教育機関団体です。スイスの教育の素晴らしさを世界に広めるとともに、国際バカロレアといった国際的に有名な機関と提携して、教職員を対象としたワークショップなども開催しています。

 

スイス・ラーニングは、現在、ジュネーブ本部以外に、日本、中国、インド、ブラジル、メキシコ、コロンビアに事務局を置いていますが、日本事務局は海外事務局第一号であり、2008年にスイス大使館内に設立され10周年を迎えました。スイスの教育の素晴らしさを紹介するとともに、お子様やお孫様のご留学のお手伝いをしています。

多言語国家のため、真のバイリンガル教育が受けられる

日本からのスイス留学は、主に小学校~高校のボーディング・スクールへの留学です。スイス・ラーニングに加盟する名門ボーディング・スクールの詳細は後にご紹介させて頂きますが、各校では世界各国からの生徒を受け入れています。様々な文化背景、言語、宗教を持つ生徒同士が、教室での学習のみならず、共同生活を行う中で、お互いに理解し尊重し合うことで、真のコミュニケーション能力を身につけています。

 

中には、現地の通学生を多く受け入れている学校もありますが、スイス・ラーニング加盟校では、特定の国籍の生徒が多いということはなく、誰もが留学生という環境なので、日本人生徒にとっても溶け込みやすいことも魅力のひとつです。また、寮生としては小学校~高校生、通学生としては幼稚園児から受け入れているところもあります。

 

 

学校の共通言語は英語ですが、その他にフランス語、ドイツ語も並行して学ぶ学校もあります。真のバイリンガル教育を受けられるのも、多言語国家スイスで学ぶことの魅力です。スイス・ラーニング加盟校では、これらの言語が母国語ではない生徒が迅速に授業についていけるよう、第二言語としての集中クラスも提供しています。また、卒業資格として、国際バカロレア(IB)、アメリカ高校卒業資格、イギリスのAレベル(高校修了統一試験)など、世界各国で通用する大学進学資格を選ぶことができます。

 

スイスは、その美しい自然環境、そして、国民の平均所得が高く治安の良い国であることから、安心してお子様を送り出すことができる国として、日本の保護者の方からも高く評価されています。

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