著者紹介

尾原 宏之

甲南大学法学部

教授

1973年、山形県生まれ。甲南大学法学部教授。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。日本放送協会(NHK)勤務を経て、東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。博士(政治学)。専門は日本政治思想史。首都大学東京都市教養学部法学系助教などを経て現職。著書に『大正大震災―忘却された断層』、『軍事と公論―明治元老院の政治思想』、『娯楽番組を創った男―丸山鐵雄と〈サラリーマン表現者〉の誕生』など。

書籍

「反・東大」の思想史

『「反・東大」の思想史』

尾原 宏之

「東大こそは諸悪の根源!」――批判者たちの大義名分とは? 国家のエリート養成機関として設立された「東大」。最高学府の一極集中に対し、昂然と反旗を翻した教育者・思想家がいた。慶應義塾、早稲田、京大、一橋、同志社、法律学校や大正自由教育を源流とする私立大学、さらには労働運動家、右翼まで……彼らが掲げた「反・東大」の論理とは?「学力」とは何かを問う異形の思想史。 (目次) 第1章 「官尊民卑」の打破……慶應義塾・福澤諭吉の戦い 第2章 「民衆」の中へ……レジャーとモラトリアムの早稲田大学 第3章 「帝大特権」を剝奪せよ……私立法律学校の試験制度改正運動 第4章 「学問」で東大を凌駕する……一橋大学の自負と倒錯 第5章 「詰め込み教育」からの転換……同志社と私立七年制高校 第6章 「ライバル東大」への対抗心……京都大学の空回り 第7章 「知識階級」を排斥せよ……労働運動における反・東大 第8章 「凶逆思想」の元凶……右翼に狙われた東大法学部 終章 「反・東大」のゆくえ……東大の「解体」と「自己変革」

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