巨額の債務残高が増税論の背景に
米国の債務残高は、2026年第1四半期末時点で39.1兆ドルに達しています。こうした巨額の債務を抱える状況を踏まえれば、財政再建に向けて増税を求める議論が浮上しても不思議ではありません。
過去にも、米国では財政赤字への対応をめぐって増税が議論されてきました。クリントン大統領の時代にも、燃料税の引き上げなどが検討されましたが、議会の反対などを背景に、増税の実現には至らなかったとされています。なお、その後の景気回復には、企業による合理化など、さまざまな要因が影響したと考えられます。
いずれにしても、米国では財政事情を背景に、増税を求める議論が今後も浮上する可能性があります。焦点となるのは、増税が実施されるかどうかだけではありません。どのようなタイミングで、誰が、どの税目を対象に増税を実行するのか。中間選挙後の議会構成と大統領の対応が、今後の米国税制の行方を左右することになりそうです。
矢内 一好
国際課税研究所
首席研究員
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