(※写真はイメージです/PIXTA)

孫との食事や外出を楽しみにしている祖父母は少なくないでしょう。成長する姿を見るのがうれしくて、外食代や食材費をつい多めに負担することもあるかもしれません。一回ごとの支出はそれほど大きくなくても、頻繁に重なれば家計への影響は無視できません。年金生活に入ってから、孫のために使っていたお金の総額を初めて知り、驚く人もいるようです。 ※本記事に掲載している事例は、プライバシー保護および情報の一般化のため、実際の相談事例をベースに一部の数値や設定を変更・再構成したモデルケースです。

半年間で約45万円…孫との食事にかかっていた想定外の金額

由美子さんが計算したところ、半年間に孫たちとの食事に使ったお金は、約45万円に上っていました。

 

内訳は、自宅で食事を用意するために追加購入した食材や飲み物、お菓子などが約15万円。外食代が約30万円です。

 

「外食は1回1万円前後になることもありました。でも、毎週行くわけではないし、大したことはないと思っていたんです」

 

実際には、月に4回ほど孫と会い、そのうち2~3回は外食。美咲さん夫婦も一緒に食事をすることがあり、支払額が1万5,000円を超える日もあったそうです。

 

半年で45万円ということは、月平均7万5,000円。年間では90万円に相当します。

 

「自分一人の食費より、孫たちと食べるためのお金のほうがずっと多かったんです。さすがに驚きました」

 

総務省『家計調査報告〔家計収支編〕2025年平均結果の概要』によると、65歳以上の単身無職世帯の消費支出は月平均14万8,445円。そのうち食料費は28.7%を占め、金額にすると約4万3,000円です。

 

由美子さんが孫との食事に使っていた月平均7万5,000円は、この食料費の平均を大きく上回ります。ただし、由美子さんの支出には別世帯で暮らす家族の食事代も含まれるため、単純に比較できるものではありません。

 

由美子さんは、半年間の支出を見直して初めて、年金から残るはずのお金が思うように貯まっていなかった理由に気づきました。

 

「普段の生活費だけなら少し余裕があるんですけど、孫との食事代まで含めると、毎月貯金を取り崩していたんですよね」

 

これまで旅行や大きな買い物を控えていたため、本人には浪費しているという感覚がなかったそうです。

 

由美子さんは美咲さんに、半年間の食事代を計算したことを伝えました。

 

「そんなに出してもらっていたの? ごめんね。今度からは私たちも払うよ」

 

美咲さんは驚き、今後の外食代は夫婦でも負担すると申し出ました。

 

由美子さん自身も、孫との食事に使う予算を月2万円程度に決めることにしました。外食の回数を減らし、自宅で一緒に料理を作る日を増やす予定です。

 

「孫たちは、家でホットケーキを焼くのも喜んでくれるんです。高いお店に連れて行かなくても、十分楽しめるんですよね」

 

そう話す由美子さんは、孫との時間を減らすつもりはないといいます。

 

「これからも一緒に食事はしたいです。でも、私にもこれからの生活がありますから、使う金額はちゃんと考えようと思いました」

 

孫との交流は、祖父母にとって大切な楽しみの一つです。ただ、外食や食材の購入など、日常的な支出は積み重なると大きな金額になります。家族と過ごす時間を楽しみながら、無理なく負担できる金額を把握し、必要に応じて子ども世帯と費用を分担することが、長く交流を続けるためにも役立つでしょう。

 

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